《疲れた時に飲みたいワインとは》
残業して帰ってきた後や、集中力を要する大事な仕事が終わった日。どんなお酒を飲みたくなりますか?
普段はワインが好きな人でも、ひょっとすると「今日はビールでいいや」となるかもしれません。
高級なワインほど、香りが豊かで余韻が長いもの。味わい自体も強いものが多いです。その方が値段が高いことに対する説得力があるから。
元気な時はそんなワイン歓迎なんですが、お疲れモードの自分にはちょっとしんどい。ビールならいいけど、ガツンと濃いお酒はちょっと・・・癒しが必要なときにピッタリなのが薄旨ピノ・ノワールです。
《テイスティングノート》
この赤ワイン、まず色合いが淡いです。彩度は高く鮮やかなルビーレッドで、その色合いが想像させるとおり香りにはレッドベリーやチェリーなどの可憐なフルーツを感じます。熟度の低さによる青いニュアンスは全くありません。口に含めば軽やかな果実感が広がり、穏やかなタンニンと丸い酸味が優しく舌を刺激します。フレッシュ感がありながらも尖りすぎていないので、ついもう一口、ついもう1杯と飲み進めてしまいます。
このワインが代謝されるころには、前日の「気苦労」はおぼろげになっていることでしょう。
《生産者について》
バッテンフェルト・シュパニアは1991年にドイツ・ラインヘッセンに設立されたワイナリー。ラインヘッセンはドイツの中でもオーガニック栽培に積極的なエリアで、「エコヴィン」に所属しバイオダイナミックを実践。「ラ・ルネッサンス・デ・ザペラシオン」にも加盟しています。
しかしそのワインは「自然派ワイン」というくくりにしてほしくない。サスティナブルな農法ながらワインの味わいは決して奇抜なものではありません。この地域の伝統を尊重しながら、ブドウ品種やグレードによる特徴をきちんと表現しています。
Battenfeld Spanier Spatburgunder