2022年現在、シャンパンが有名なものから順に品薄になっています。
モエ、ドンペリ、ヴーヴから始まり、知名度がそれほどでもないものまで、今や常に数量限定販売。それに伴い、半年前までは過剰な安売り合戦をしていたシャンパンが適正価格に戻っています。
結果として5000円前後の見慣れたシャンパンが、7000~8000円の相場に。
「別に中身が上質になったわけじゃないのに、2000円も余計に払うのは納得できない!」
分かります。そんな方は、シャンパン以外の上質スパークリングワインに目を向けてみてはいかがでしょうか。
《生産者について》
フリードリッヒ・ベッカー醸造所はファルツの南端、アルザスとの国境すぐ近くにある生産者。醸造所はドイツ側であるものの、畑のいくつかはフランス領にあります。
ドイツで権威ある評価誌「ゴー・ミヨ」にて、8度も最優秀赤ワイン賞に輝きました。
その名を上げた原動力はピノ・ノワールなのですが、現当主の通称フリッツ氏の代になってからは白ワインも優秀。非常に多種多様な品種から数多くのワインをつくっています。
そして当然スパークリングワインをつくるのも上手!ドイツでスパークリングワインを意味する「ゼクト」は、フリッツ氏の姪っ子サロメちゃんの名前でシリーズ展開されます。
《このワインについて》
シャルドネからつくられるゼクトですが、「スッキリさわやか」というイメージではありません。一部のベースワインを新樽熟成していることもあってか、複雑な風味と飲みごたえを備えます。
「まるでシャンパンみたいなスパークリングワイン」ではありません。香りも質からして違いますし、味わいもシャンパンを追いかけていないことを感じます。
しかし上質さを感じる。単純にブドウの質が高いのか、香りも味わいも豊かさがあり、余韻が長く続きます。
妥協して値段で選ぶシャンパンよりも高い満足を、あなたに与えてくれることでしょう。
Becker Cuvee Salome Sekt Brut