《生産者について》
ティボー・リジェ・ベレール(TLB)の家系は古くから続いていますが、一時期はワインづくりを止めており、畑を貸し出していました。ティボー氏が大学で醸造学を学び、畑を相続する2002年にドメーヌを設立。そこから一気に名声を高めました。
近年では栽培をビオディナミにシフト。さらにその評価を高めています。
リシュブールやクロ・ド・ヴージョといった皆がうらやむ特級畑を所有するかたわらで、ボジョレーの生産にも力を入れています。
《ガメイの熟成ポテンシャルについて》
ピノ・ノワールに熟成ポテンシャルがあり、上質なものは何十年後でも美味しい。それは多くの方がご存知でしょうが、ガメイの熟成ポテンシャルに注目している人はまだまだ少ないです。ボジョレー・ヌーヴォーとは全く別物のワインと考えてください。
ティボーのムーラン・ア・ヴァンを飲めばそのパワーに納得してもらえるはず。「ミネラル感」という言葉を使わずにいられない硬質な味わいの骨格。その奥に味わいの深みを感じます。
ドイツの高級リースリングが持つ硬質なミネラル感が、長い時間をかけてほぐれて旨みとなっていくように、この硬さが時間によって味わいの深みに変化しつつあるのです。
このワインの入荷時(2022年6月時点)で6年前のヴィンテージではありますが、まだまだ若々しい。今飲んでも20年後に飲んでも楽しめるはずです。
Moulin a Vent La Roche Thibault Liger Belair