《生産者について》
シャトー・ラバトゥがあるのは、アントル・ド・メールの最も東のエリア。あまり高価で高品質なワインがつくられるエリアではありません。むしろ玉石混交の中からひょっこりコスパ抜群のワインが見つかる、バイヤーの腕が問われる地域です。
そこにこの地域で最も美しいと言われるシャトーを持っています。100年戦争の時代に建てられたというその建物のまわりには、日当たりのいい30haの畑が広がります。
《味わいの傾向》
まずは1000円台半ばで楽しめる手ごろな価格が魅力。その上で一般的にグッドヴィンテージとされる暖かい年には、2ランクも3ランクも上の味わいを感じさせてくれるので目が離せません。ワインはカベルネ・フランが主体ではあるのですが、味わいとして強く感じるのはむしろメルロー。黒系果実の凝縮感のある味わいと、弱弱しさのない口当たりで、決して1000円台とは思えません。
もちろん濃い赤ワインというだけならカリフォルニアやチリに山ほどあります。それに対するラバトゥの魅力はオーク樽熟成の風味にたよらない上品さ。伝統のボルドーワインらしい味わいがしっかり表現されています。
Chateau Labatut Grande Reserve