シャトー・ポンテ・カネは、ボルドー、ポイヤックの5級シャトー。2004年にビオディナミでの栽培を始めてから、急激に評価を高め、2009年、2010年ヴィンテージ連続でパーカーポイント100点を獲得しています。

＜ワインアドヴォケイト199号　ロバート・パーカー氏＞
あらゆる意味で、これは驚くべきワインだ！シャトー・ポンテ・カネは、Alfred Tesseronが所有しており、ポイヤックのクラシックでフルボディのワインをつくっている。徹底した収量制限と、ビオディナミによる栽培を行っているが、これはボルドーでは珍しいことだ。
2009年のポンテ・カネは、月のない夜のような暗い色合いで、そのアロマからは黒鉛、甘草、クレームドカシス、ブラックベリーを感じる。反論の余地がないほど純粋で、レーザーのような精度、味わいの重たさと豊かさを兼ね備えており、センセーショナルなフレッシュさがある。50年以上の熟成能力をもつ離れ業だ。タンニンは強いが、甘くとても美しい酸味に引き立てられ、樽とアルコールの風味と調和している。アルコール度数は14％を超えるだろう。このシャトー・ムートン・ロートシルトに隣接するシャトーは、2009年を完璧に仕上げてきた。10年以上の熟成は必要だろう。飲み頃予想2025年?2075年。

2017年の末に、ワイン会で飲む機会がありました。
著名なソムリエさんのデキャンタージュ技術で、見事に開いたポンテ・カネの存在感は、ともかく圧倒的。完璧、完成されたというような表現がぴったりでした。大自然というよりは、巨大な建造物をイメージさせる味わい。車窓から見上げる明石海峡大橋のような雄大さを感じました。