《このワインについて》
1級格付けの畑であるグリュエンスピールに、リースリング、ピノ・ノワール、ゲヴュルツトラミネールをおよそ1/3ずつ植えています。重厚な粘土質・混土質の土壌の上に、砂礫や花崗岩質の薄い表土がのっている畑です。同じ畑から白ワインもつくりますが、「ル・ジュー・デ・ヴェール」はステンレスタンクで3週間マセラシオンしたオレンジワイン。
ゲヴュルツトラミネールが入っているので香りの華やかさはあるのですが、ライチの香りが突出しているわけではありません。オレンジピールや紅茶、乳酸飲料や紅茶のような複雑なアロマ。味わいはドライに近いものですが、ヴィンテージで違いはあるかも。果実味は密度がありつつもやさしい印象。そのため酸味の高さはあまり目立ちませんが、ぽってりとしたワインというわけではありません。果皮によるタンニンも手伝い、しっかり味わいの骨格があります。
《生産者について》
マルセル・ダイスの当主であるジャン・ミッシェル・ダイスは、アルザスに「テロワール」の概念を持ち込んだ男だと言われています。当時の一般的なアルザスワインの枠をはみ出すものであり、大論争を巻き起こしました。
熱心な働きかけによりAOC法(フランスのワイン法)の法改正を成し遂げ、ラベルに品種名を表記しなくていいようにした信念の男です。栽培においては「テロワールを表現する」という目的のためビオディナミを実践。デメター認証をとったのは2007年ですが、実質的には1970年代から有機栽培をとりいれていたといいます。
マルセル・ダイスといえば混植混醸。畑に植えるブドウを品種別にするのではなく、ごちゃ混ぜに植えます。それを一度に収穫してタンクでひとまとめに醸造します。そうすることで品種特性が平均化され、ブドウ畑の個性がより明確に現れると考えているのです。
Marcel Deiss Le Jeu des Verts