《生産者について》
オーストラリアでNo.1のピノ・ノワールは何か。取引価格がその品質を反映していると仮定するならば、このバス・フィリップでしょう。
ビクトリア州の南部、海に近い地域であるサウス・ギップスランドにバス・フィリップのワイナリーがあります。元オーナー醸造家のフィリップ・ジョーンズ氏は、ブルゴーニュの伝説的生産者「アンリ・ジャイエ」のワインに魅せられて、それまで育てていたカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローをピノ・ノワールに植え替えたといいます。
1993年からオーガニック栽培、さらに2002年からはビオディナミによる栽培を導入。ブルゴーニュに倣った密植を導入し、複雑で凝縮感に富んだワインをつくっています。
2020年4月より、ドメーヌ・フーリエのジャン・マリー・フーリエ氏を醸造家に迎えました。後継者を探していたフィリップ・ジョーンズ、共にアンリ・ジャイエに影響を受けたピノ・ノワールのつくり手として、以前から縁があったからだそうです。
《このワインについて》
バス・フィリップのワインはどれも少量生産。それゆえに入荷したら高級なものから売れていきますが、例外的なのがこのガメイ。
ギップスランドでガメイの栽培は難しいらしく、条件がしっかり整った年にしか瓶詰されません。毎年発売されるわけではないため、常に需要が供給を上回った状態。
決して安くはないけど、手の届かない価格ではない。その塩梅がいいのか、入荷するたびにあっという間に完売してしまいます。
Bass Phillip Gamey