《生産者について》
「カルトワイン」という言葉は主にナパ・ヴァレーの一部の高額ワインについて使われます。「理解できないほど価格が高い」という意味とともに、「狂おしいほどの情熱をもってワインをつくっている」という意味合いも込められます。そこには生産量の少なさも関連しており、「もう少し手を抜いて、ほどほどの値段のものをたくさん造った方が儲かるのに」という意図もあるかもしれません。
その点でこのスターゲイザーはまさにカルトワイン。タスマニア島のワインで高価な部類というのもありますが、年産本数わずか1万8千本という少なさによるものです。
生産者はサマンサ・コンニュー氏。ニュージーランド出身で、もともとは大学で法律と芸術を学んでいました。ワインバーでのアルバイトがきっかけでワイン造りを目指し、オーストラリアのリンカーン大学で醸造と栽培を徹底的に学びます。
その後彼女は、オーストラリアはもちろん、オレゴンやイタリア、スペインのワイナリーで「馬車馬のように」ワイン造りに取り組み、オーストラリアワイン研究所でもキャリアを積みました。ワインコンクールの審査員も引き受け、シドニー・ロイヤル・ワインショーの議長も務めています。
そうして2012年にタスマニア島南部にブティックワイナリーを設立。3haの自社畑と2haの契約農家のブドウからワインを造ります。
スターゲイザー(天文学者)という名前は、タスマニア島にヨーロッパ人として初めて降り立ったアベル・タスマン氏に敬意をこめてつけました。
《このワインについて》
ブルゴーニュを意識したような美しい酸がありつつ、ニューワールドらしい果実味の甘やかなニュアンスも感じる、絶妙なバランスのピノ・ノワール。
ラズベリーやイチゴ、イチジクのような赤いフルーツの鮮やかな香り。そこにハーブのようなニュアンスも感じます。味わいは適度にふくよかで奥行きがあり、洗練された酸とタンニンが非常に心地よく余韻にまで続きます。
Stargazer Tasmania Pinot Noir