《生産者について》
人間と自然の共存、科学の限界、他人への思いやりを童話で伝えた宮沢賢治。彼の童話『やまなし』でカニが話す言葉をもとに『くらむぼん』という社名がつけられました。
その歴史の始まりは1913年。自家栽培のブドウで葡萄酒づくりをはじめました。その後協同組合を経て会社組織となり、2013年には100％日本ワインのみの生産に移行。2014年に現在の社名「株式会社くらむぼんワイン」となりました。
創業当時から受け継がれてきた築130年の母屋は、今は歴史を紹介する資料室やテイスティングルームとして使われています。

現在のオーナー醸造家は野沢たかひこ氏。ブルゴーニュで栽培・醸造を学んで帰国。2007年には自社栽培のブドウに関して、合成農薬や化学肥料を使わない農法を導入しました。

くらむぼんの特に優れたところはコストパフォーマンス。ほとんどのワインが2000円台、3000円台ながら、どれもクリーンで整った味わいです。

《このワインについて》
日本の畑は湿度が高く、いろいろな菌や酵母が増殖しやすい環境。発酵においては添加酵母を使った方がリスクが少なく、品質が安定します。そこをあえて自然酵母に任せてつくるのが、このフラッグシップの「N」シリーズです。
マスカット・ベーリーＡのジューシーさが引き立つこのワイン。プラムやリコリス、スミレ、イチゴなどの香りが複雑に絡み合います。ほのかに樽熟成によるカカオのような香ばしさ。
みずみずしい果実味に凝縮感があり、まろやかな渋味が全体を引き締めます。

Kurambon Wine N Muscat Bailey A