《このワインについて》
今から約150年前、アルザスでは約60種類もの品種が栽培されていたそうです。10種類にも満たない現在の主要品種と比べると、ずいぶんな多様性があったようです。
それを現在によみがえらせたのがマルセル・ダイス。彼の自慢のグランクリュである、「アルテンベルグ・ド・ベルクハム」に2012年、60種類もの品種を混植しました。それを混醸してオレンジワインに仕上げたのがこの「ラルシュ」です。
ワイン名は「ノアの方舟」を意味しており、多種の動物を方舟に乗せて避難させたエピソードを重ね合わせています。
マルセル・ダイスのグランクリュは今や2万円近くからのスタート。これはグランクリュ表記はできませんが、畑としてはグランクリュでこの価格なら優秀です。
ワインに詳しい人ほど「アルザスにそんなに品種あったの!?」と驚くでしょう。ワインマニアが集まるような持ち寄りワイン会にはピッタリのレアワインです。
《生産者について》
マルセル・ダイスの当主であるジャン・ミッシェル・ダイスは、アルザスに「テロワール」の概念を持ち込んだ男だと言われています。当時の一般的なアルザスワインの枠をはみ出すものであり、大論争を巻き起こしました。
熱心な働きかけによりAOC法(フランスのワイン法)の法改正を成し遂げ、ラベルに品種名を表記しなくていいようにした信念の男です。栽培においては「テロワールを表現する」という目的のためビオディナミを実践。デメター認証をとったのは2007年ですが、実質的には1970年代から有機栽培をとりいれていたといいます。
マルセル・ダイスといえば混植混醸。畑に植えるブドウを品種別にするのではなく、ごちゃ混ぜに植えます。それを一度に収穫してタンクでひとまとめに醸造します。そうすることで品種特性が平均化され、ブドウ畑の個性がより明確に現れると考えているのです
Marcel Deiss L'Arche