《生産者について》
アンリ・プリュードンは、フランス・ブルゴーニュ地方のサン・トーバン村に拠点を置く家族経営の生産者です。シャサーニュ=モンラッシェやピュリニー=モンラッシェの谷間に位置するサン・トーバンは、冷涼な気候と粘土石灰質の土壌から、ミネラル豊かでエレガントなワインを生み出すにもかかわらず、長らく過小評価されてきた産地です。そのなかでアンリ・プリュードンは、地元に根ざした誠実な造り手として評価を高めています。
現在は三代目のヴァンサンとフィリップがドメーヌを継承し、14.5haの畑から年間約9万本を生産、うち85%が輸出されます。極力手を加えない自然なアプローチが信条で、手摘み収穫、空気圧プレス、控えめな新樽(最大でも1/3)使用により、しなやかでミネラル感に富んだワインを造り続けています。特に「サン・トーバンらしさ」を体現する味わいは、過度な主張がなくバランスが取れており、ミディアムボディでありながら長い余韻が魅力です。
ブルゴーニュ専門家たちからも高評価を得ており、Allen Meadowsは「非凡な功績」と評し、パーカーやJasper Morris MWも才能ある作り手として取り上げています。ラミーやコランといったスター生産者と肩を並べながらも、価格は比較的抑えられており、まさに“知る人ぞ知る良質ブルゴーニュ”を体現する存在です。
《このキュヴェに関する輸入元情報》
アン・レミリィはサン・トーバンの南部に位置し、シャサーニュやピュリニーに隣接する畑で、0.27haを所有。
やや控えめだがソフトでエキゾチックなノーズは、シトラス、白桃、アカシアの花にスパイスのニュアンスが溶け込む気品あるアロマ。撫でるように優しい口当たりで、よりクリアなミネラルを感じるフレーバーが心地よく広がります。複雑さにバランスが伴うことで美しく見事な余韻につながっていきます。
Saint Aubin Blanc 1er Cru en Remilly Henri Prudhon