《生産者について》
2002年、イザベル・フェランドによって復興されたドメーヌ・サン・プレフェールは、彼女の20年にわたる経験と探求の末、2022年に「ファミーユ・イザベル・フェランド」として新たな歴史を刻み始めました。もともと銀行でワイン生産者への融資を担当していたイザベルは、多くの造り手と交流する中でワインへの情熱を深め、ついには自らワインメーカーに転身。シャトーヌフ・デュ・パプの名門アンリ・ボノーの下で修行を積み、理想のワイン造りを追求してきました。
初ヴィンテージの2003年から高評価を受け、わずか4年後の2007年にはロバート・パーカーから100点を獲得。その後も2010年ヴィンテージで再び満点を獲得し、トップドメーヌの地位を確立しました。24haのシャトーヌフ・デュ・パプの畑をはじめ、すべてオーガニック栽培を実施。収穫は手摘みで行い、一粒一粒の完熟度を確認しながら4週間かけて丁寧に行います。「偉大なワインは偉大なブドウから生まれる」という信念のもと、畑仕事に最大限の労力を注ぎ込む姿勢が、比類なき品質を支えています。
2021年にはさらなる進化を求め、白ワインにはステンレスタンクやガラス容器を導入、赤ワインにはアンフォラやトロンコニック型の大樽を取り入れるなど、革新的なアプローチを実践。そして2022年には、伝統的な単一ブレンドのスタイルを復活させ、家族の名を冠したワイナリーへと刷新しました。今後も進化を続ける彼女のワインは、世界中のワイン愛好家を魅了し続けることでしょう。
《このワインについて》
少し前まではサン・プレフェールのエチケットは割とシンプルなものでした。それがこのワインは手書き調の文字がデカデカの書かれた、あまりローヌワインらしくないもの。ドメーヌの名称も変えて、いよいよ彼女らしさを全面に出し始めたということでしょうか。
シャトーヌフ・デュ・パプの南側に接するコート・デュ・ローヌの区画から。
カシスやチェリーなどの赤いフルーツのアロマ。フルーツの熟度は高く、ほのかに甘いニュアンスを持ちます。しかし甘くべったりではなくエレガントな酸味を持ち、パワフル系ではなく繊細な味わい。余韻にはハーブ感が広がります。
Cotes du Rhone Clos Beatus Ille Famille Isabel Ferrando (Saint Prefert)