《このワインについて》
イタリア/トスカーナ州といえばサンジュヴェーゼの聖地。きっとトスカーナ人の体に流れるのはサンジョヴェーゼ(聖ジュピターの血)であり、この品種こそが最も「親しみやすい」ワインでしょう。
しかし本来サンジョヴェーゼの特徴は、高温環境でないと熟しにくい晩熟のブドウで、酸味や渋味が強くなりやすい傾向です。それは国際品種に親しんだ世界のワイン好きにとっては、必ずしも「親しみやすい味」ではない。だからこそ国際品種をブレンドすることで慣れ親しんだ味わいに仕上げたのがこの「ヴィラ・アンティノリ・ロッソ」です。
《テイスティングノート》
チェリーやプラムなどのピュアな果実味に、ほのかにヴァニラのニュアンスも感じます。口当たりにはメルローのしなやかさが現れていて、サンジョヴェーゼとカベルネ・ソーヴィニヨンによる力強さが高級感を添えます。イキイキとした酸味を持つ味わいは、ついつい料理を食べたくなる味わい。
名門アンティノリを日常的に味わいやすい価格で感じることができます。
《生産者について》
アンティノリがワインビジネスを始めたのは1385年。とんでもなく長い歴史を持つ生産者です。
単に伝統を守るだけではなく、ワインの品質に対してはむしろ革新的。当時「キャンティ」として許可されていなかった、サンジョヴェーゼにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドする「ティニャネロ」をリリースしたのが1971年。まだ「スーパータスカン」という言葉が生まれていない時代です。その後カベルネ・ソーヴィニヨンにサンジョヴェーゼをブレンドする「ソライア」でも世界的に高い評価を獲得。スター生産者への階段を上っていきました。
ヴィラ・アンティノリのブランドは「アンティノリが所有するトスカーナ最高の畑から厳選したブドウを使用する」というコンセプトで、「キアンティ」などのブランドに頼らないワインづくりをしています。
Villa Antinori Rosso