《このワインについて》
白ブドウを赤ワインのように醸造してつくる「オレンジワイン」は、ここ5年ほどで一気に日本でメジャーになったジャンル。世界的には「アンバーワイン」の名で親しまれ、元をたどればジョージアの伝統的な製法にならったものです。それがユネスコ世界遺産に認定されたあたりから話題になりはじめました。
ジョージアでは土着品種を使うこと、クヴェヴリと呼ばれる甕(かめ)で醸造されること、浸漬時間が長いことなどから、かなり個性的なオレンジワインがつくられます。初めて飲んでビックリし、美味しく感じられなかったのは、私だけではないはずです。
それに対してこの「コーテ・マス」は、メジャーな品種を使いステンレスタンクで醸造したもの。オレンジワインらしい風味はほどほどに、万人受けしやすい味わいに仕上げられています。これならオレンジワインを初めて飲む人でも安心です。
《テイスティングノート》
白い花やオレンジピールのような爽やかな香り。南フランスらしい明るいフルーツ感のある風味で、果皮を漬けこむことによる味は、余韻のほのかな苦みとして感じます。フルーティーでやさしい、ちょっと変わった白ワインという味わいで、日常の晩御飯によくなじむでしょう。
《生産者について》
ジャン・クロード・マス氏の指揮のもと、2-30年でとてつもない急成長を遂げたワイナリーグループ。様々なブランドを展開しており、「ラングドック=ルーションのワインで旨いの見つけたと思ったら、実はポール・マスでした」なんてことがたくさんあります。
その目指すところは「高品質かつヴァリュー・ワインである事」。それが実践されている証拠として、2020年ワインエンスージアスト誌の「ヨーロピアン・ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。
Cote Mas Orange