《公式テイスティングノート》
香りは落ち着きがあり、清涼感あるグラニースミスや梨などの果実。ミントなどハーブ思わせる複雑さ。口に含めば、洋梨や熟した杏などの果実味、酸味もほどよく、カモミールやハーブのようなニュアンスもある。やや塩味があると言っていいだろう旨味、ほんのりとビターな余韻が心地よい。
《このワインについて》
ワイナリー設立5周年を記念してあらたにチャレンジしたペット・ナット。
ペット・ナットとは「ペティアン・ナチュレル」の略称で、澱引きをしない微発泡ワインを指します。3つの品種を別々に発酵させながら、途中で1つにブレンド。発酵の途中に瓶詰します。スパークリングワインよりも一段穏やかな泡感で、この製法ならではの澱(おり)が沈んでいます。
製法の特性上、ボトル差が生じやすく、またボトルの上部と下部で味わいが違います。それも含めて楽しむのがいいでしょう。
ハーブのようなニュアンスとキレのいい酸味、心地よい苦みと、料理の美味しさを引き立てる要素が揃っています。このワインがテーブルにあると、ついつい食べ過ぎてしまうかも?
エチケットの「373」という数字には、3=「3つの品種」、7=「僕にとって大切な7人」、3=「3つめのキュヴェ」という意味が込められています。
《生産者について》
南アフリカ、スワートランドの著名生産者であるバーデンホースト。そこで働きながら自らのワインをつくるのが、佐藤圭史さんです。南アフリカでワインをつくるのは、日本人として初めて。
もともとはオレゴンワインからこの世界に没頭し、サラリーマンをした後、ワインバーを開業。その後南アフリカワインに衝撃を受けて、ワインをつくる側に回ります。バーデンホーストのアディと親交を深め、彼のワイナリーを手伝いながら、2017年に自らのワインをつくり始めました。
ワインの名前「Cage」は、留学時代の圭史さんの相性であるとともに、「C=Cape」「A=Adi」「G=Greeting」「E=Earth」という意味も込められています。南アフリカで出会った人々と大地への感謝の名前なのです。
Cage Petillant Naturel