《生産者について》
フリードリッヒ・ベッカー醸造所は、ファルツ地方の中でもフランス・アルザスに面した国境近くにあります。 ゴーミヨ誌で8年連続最優秀赤ワイン賞を受賞するほどの、ピノ・ノワールの名手です。
きつねのエチケットはワイナリーの哲学のあらわれ。イソップ童話の「酸っぱいブドウとキツネ」の話に因んでいます。周りが甘口ワインばかりつくる時代に酸味を大事にしたピノ・ノワールで世界に認められた。その実績を皮肉ってるのです。
育てているブドウ品種、つくっているワインの種類が異常に多く、どんどんいろいろなワインをつくり始めるベッカーさん。輸入元さんがワイナリーを訪問すると、「こんなのあるよ♪」とニヤニヤしながら新しいワインを出してくるとか。驚く顔、喜ぶ顔を見るのが大好きなおちゃめなお兄さんなんです。
《このワインについて》
ベッカーの数あるラインナップの中で、ベーシックラインのちょっと上級。今は「トラディション」という後継に変わってしまった[B]のバックヴィンテージが限定入荷しました。
ベッカーがつくるピノ・ノワールの特徴として、しっかりとタンニンを持つ点が挙げられます。これは熟成ポテンシャルを狙って、栽培において除葉をよく行い、房に日光を当てているから。それゆえ若いうちは硬い傾向があるので、ちょっと熟成させてからリリースしています。その通常のリリースよりもさらに熟成させたのがこちら。
熟成によってタンニンのしなやかさが増して、素晴らしい高級感をまとっています。
Becker Spatburgunder B