《イングリッシュ・スパークリングについて》
地球温暖化は悪いことばかりでもありません。これまで寒すぎてブドウ栽培が不可能だった土地にも畑が広がっています。その代表格と言えるのが、長くワインの主要消費国であったイギリス。特にドーバー海峡に面した南岸です。
イギリスはスパークリングワインの生産が多いことが特色で、2022年の数字では68%。シャンパーニュ地方より高緯度にある冷涼な気候が、スパークリング用ブドウに必要な酸味を保ってくれるのです。
《生産者について》
このハッティングレイ・ヴァレーも、イギリスのワインづくりの歴史とともに発展してきたワイナリー。1999年に土地を購入、2008年に植樹開始ですから、弁護士出身のサイモン・ロビンソン氏はしっかり土地を研究しています。現在畑は9haなので決して大きくはありません。しかし世界の銘醸地で研究された技術を取り入れたワイナリーは、最短で最高品質のワインにアプローチしています。
2022年にはワイン界の最高称号である「マスター・オブ・ワイン」資格を持つロバート・マカロック氏をワインメーカーに雇用。これからさらに発展を遂げていくこと間違いなしです。
《テイスティングノート》
青リンゴや柑橘のような繊細なアロマに、熟成によるヌガーやブリオッシュのような複雑さ。きめ細かい泡は非常にクリーミーで、美しい酸味が全体を整えています。
Hattingley Valley Classic Reserve Brut