《生産者について》
ジョセフ・ペリエは1825年設立。歴史の長い家族経営の生産者で、これまで5世代にわたって伝統を守り続けています。
イギリスのビクトリア女王とエドワード7世に愛され王室御用達となったことから、主力となるスタンダードクラスのシャンパンに、「キュヴェ・ロワイヤル」を冠しています。
原料は購入するブドウが中心ではありますが、21haの自社畑を所有し、そこから生産量の25~30%をまかなっています。
私見にはなりますが、味わいの特徴は爽やかさと嫌われにくさ。ことさらに香りが派手なわけでもなく、凝縮感や酸味が突出してもいません。ふんわりと軽快な果実味が優しく広がるマイルドな味わいが特徴。
「とびきり美味しい!」ということはありませんが、その分「これ嫌い」と言われることも少なそうな味わいなので、プレゼントにするのも安心です。
《このシャンパンについて》
6代目CEOのベンジャミン・フルモン氏が「前から糖分を加えないブリュット・ナチュールをつくりたかった」と実現したシャンパン。ブリュット・ナチュールが難しいのは、素材となるブドウが高品質で味わいのバランスが良くないと、薄っぺらくて酸っぱいシャンパンになってしまうからです。
「ブリュット」と比べた時に販売量は圧倒的に少なく、全生産量の3%程度。しかしこれはジョセフ・ペリエに限った話ではなく、どの生産者にも言えることです。
食前酒として単体で飲むなら「ブリュット」がおすすめ。それが料理と共に楽しむシャンパンとしてなら、ブリュット・ナチュールが優れることもあります。特に繊細で薄味の料理ならなおさら。ドサージュのほのかな甘みにより豪華な味わいの「ブリュット」は、料理に対して強すぎることもあります。そんなとき、「ブリュット・ナチュール」の出番です。
《テイスティングノート》
繊細なバラやシャクナクのアロマ。温度が上がってくるとほのかなスパイスの香りが漂います。リンゴや洋ナシ、桃の風味を持ち、しっかりと続く余韻で終わります。
Joseph Perrier Cuvee Royale Brut Nature