《割安感のあるシャサーニュの赤》
シャサーニュ・モンラッシェ村は「モンラッシェ」をはじめ白の特級畑があるため、白ワインのイメージが強いでしょう。しかし実は栽培面積として赤と白の割合は3:2くらいであり、赤の1級畑も約37haあります。19世紀までは赤の生産がほとんどだったそうです。
シャサーニュの赤は柔らかく繊細な味わいで、私見ながら特徴が似ているのはシャンボール・ミュジニー村。それでいて赤ワインとしての人気はさほどでもないため、ワインはやや手ごろです。
シャンボール・ミュジニーは人気が高く、1級以上は入手困難なものが多いです。次の選択肢として、シャサーニュの赤を検討してみては?
《生産者について》
「ラ・メゾン・ラブリュイエール・プリウール」は2013年に設立されたブランドで、当初はドメーヌ・ジャック・プリウールのネゴシアン部門でした。
しかし2018年に8ヘクタールの畑を購入してからは、栽培から醸造まで自社で手掛け、実質ドメーヌとしてワインをつくっています。醸造責任者もジャック・プリウールと同様にナディーヌ・ギュブラン氏が担当。名称は違うものの品質の優劣はありません。
《テイスティングノート》
熟度の高いカシスやブラックベリーのアロマの奥に、チョコレートやバニラの複雑な風味。緻密さのある果実味ですが、口当たりに力強さはあまりなく、シルキーでしなやか。きめ細かいタンニンとミネラル感をもって長く余韻が続きます。
Chassagne Montrachet 1er Morgeot Rouge La Maison Labruyere Prieur