《生産者について》
シャトー・シトランはメドック地区にて特に長い歴史を持つシャトーの一つ。その起源は13世紀まで遡るそうです。
1980年代後半からしばらくの間、日本の企業である藤田観光の傘下となり、この時代に多額の設備投資が行われました。その品質は大きく向上し、経営が別になった今も高い評価を受けており、「クリュ・ブルジョワ・シュペリュール」に格付けされます。
そのスタイルはカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを中心とするメドックらしいもの。有名な格付けシャトーと比べると、若いうちから楽しみやすい味わいなのが特徴です。
《このヴィンテージについて》
フランスにおいて、特に2015年あたりから「地球温暖化」というものを顕著に感じるようになりました。2015、2016、2018-2020・・・ボルドーにおいてはどの年も温暖でブドウがよく熟したヴィンテージ。有名シャトーは評価誌で軒並み高い点数を獲得しました。かつての「悪い」と言われるヴィンテージの特徴、果実味に凝縮感がなく、ピーマンのような青臭い風味が過剰で、酸味が尖って熟成ポテンシャルが低い・・・。そんなワインは頑張って探さないと見つかりません。一方で酸味が低下し、ニューワールドのワインのような甘く熟した果実味も感じるようになりました。
2015年は夏に記録的な猛暑にみまわれた年でした。一方で8月の降雨により生育は順調に進み、収穫期は寒暖差が大きかったため酸も保たれました。リリース直後に飲んだボルドーワインの多くは、硬い印象で熟成を必要とする印象だったのを憶えています。それから10年、このシャトー・シトランくらいのグレードのワインなら、ちょうど熟成感が感じられ始めるころでしょう。
Chateau Citran