《飲みごたえのある白ワインといえば・・・》
濃い白ワインを探すとなると、どうしても温暖地域の樽熟成したシャルドネ、そのワンパターンになりがち。しかもある程度の品質のものなら世界中どこでもつくれてしまうため、特別感がありません。飲まずとも味が想像ついてしまうつまらなさもあります。
しかしその代わりとなるワインがないわけじゃありません。その選択肢の一つが樽熟成のセミヨンです。
《生産者について》
フランシュックにあるワイルドバーグのスタートは1994年。その後2007年にワイナリーとして正式に設立されたので、まだまだ若い生産者です。しかし南アフリカではいち早く自然酵母による醸造に目をつけるなど、若いがゆえに積極的にトレンドを取り入れてワインづくりを行います。
《このワインについて》
南アフリカにおいてセミヨンは、とても珍しいワインかといわれるとそれは違います。スワートランド地区を中心に多くの樹齢の高い樹が残っており、高品質なワインを生みだしています。
ただしやや高級志向。割と5000円オーバーのものが多い印象です。「ワインに詳しい人だけ注目して飲んでくれればいい」と言わんばかりです。
それに比べ「コウテリィ」は手の出しやすい価格帯なのがありがたいところ。
セミヨンをベースにソーヴィニヨン・ブランをブレンド。フランシュックとステレンボッシュのブドウをつかっています。
レモングラスやグレープフルーツの香りに干し草やフェンネルのようなニュアンス。オイリーな口当たりに厚みがあり、樽熟成のリッチな触感もあります。適度に上品な酸味があり余韻も美しい。樽熟シャルドネとしっかり目のピノ・グリを足して2で割ったような味わい。少し肌寒いような日にピッタリです。
Wildeberg Coterie Semillon Sauvignon Blanc