《生産者について》
フリードリッヒ・ベッカー醸造所はファルツの南端、アルザスとの国境すぐ近くにある生産者。醸造所はドイツ側であるものの、この「ハイデンライヒ」をはじめとして畑のいくつかはフランス領にあります。
その主力はピノ・ノワール。ドイツで権威ある評価誌「ゴー・ミヨ」にて、8度も最優秀赤ワイン賞に輝きました。
近年は栽培の際にしっかりと除葉を行っているといいます。ブドウの房に日光を当てることで果皮が厚くなり、より豊富なタンニンをもつ超熟なスタイルになっています。飲み頃まで時間がかかるので、赤ワインはクラスに応じてワイナリーで熟成させてから出荷しています。
《このワインについて》
先代ベッカー氏が切り拓いたザンクト・パウルの畑。その上部に南向き斜面の「ハイデンライヒ」の区画があります。今では規模も大きくなりたくさんの従業員をかかえるベッカー醸造所ですが、この区画だけはベッカー親子2人が直接畑仕事をする聖域だといいます。
《パーカーポイント93点!》
[ワインアドヴォケイト誌233号 2017年11月のレビュー]
ザンクト・パウル区画の上にある非常に表土の浅い畑からつくられる、ベッカーの2014年ヘイデンライヒ・シュペートブルグンダーは、香り高く、ピュアでエレガント、ベリーの果皮からスパイシーなフレーバーを持つ愛らしいブーケを持つ。フルボディで力強く、非常にエレガントな味わいで、シルキーな質感でありながらしっかりとした骨格を持ち、生命力に溢れ引き締まったピノ・ノワールは、繊細で胡椒のようなタンニンと石灰質土壌の新鮮な生命力が感じられる。余韻は非常に長く、ワインが本当に歌っているようだ。ピノ・ノワールにとって過小評価されてはいけないヴィンテージの偉大なピノ・ノワールだ。
[Stephan Reinhardtによる試飲 飲み頃予想2019-2030年]
Friedrich Becker Heydenreich Pinot Noir