《生産者について》
「父親とは違ったシャブリがつくりたい!」
その想いで父の「ジャン・マルク・ブロカール」を継承する傍らで、2012年より自身の名前を冠した「ジュリアン・ブロカール」を設立しました。
「シャブリでビオディナミなんてできるわけがない!」という父の反対を押し切り、ワイナリーに隣接する「ドメーヌ・ド・ラ・ボワッソヌーズ」という村名格の畑でビオディナミ栽培を実践。その成功をもってでしょう。今ではジャン・マルク・ブロカールの方の200haもの畑でも、100%ビオディナミを目指しているといいます。
その味筋はシャブリの中ではエネルギッシュでパワフル系。ブドウの熟度の高さを感じさせる凝縮感のある味わいで、オーク樽の風味も程よく持つものの、樽熟成でボリューミーにしているのではなく、あくまでブドウの質の高さゆえの力強さ。卵型のコンクリートタンクも併用しているそうなので、シュール・リーによる効果もあるのでしょう。
「シャブリ」という名前の知名度がほしい。しかしキレイ系の繊細なものだと飲み手によっては価格説得力が弱いことがある。そんなときにジュリアン・ブロカールのシャブリは賢い選択でしょう。
《テイスティングノート》
ハチミツやレモンのジャム、柑橘の皮のようなアロマ。しっかり密度のある果実味を持ち、ほのかなロースト感とミネラル感が全体を引き締めています。シャブリらしさを持ちつつボリューム感がある味わいは、スタンダードのシャブリとしてやや高めな価格ながら、しっかりその価格の価値を感じさせてくれるでしょう。
Chablis Domaine de la Boissonneuse Julien Brocard