《このワインについて》
ラッツェンベルガーがつくるワインで売り上げの圧倒的No.1はこのゼクト。ドイツのスパークリングワインです。
そのきっかけはワイン漫画の『神の雫』。その25巻にて「天使の羽ばたきにも似て、レースのカーテンから差し込む朝の光のような、なにかいいことが待っていそうな一日の始まりのようなワイン」と大絶賛。 インポーター様では問い合わせの電話が鳴りやまないほどの反響だったのだとか。
エチケットの出材は大きく変わりましたが、その美味しさはヴィンテージが変わってもいつも幸せにしてくれるもの。
瓶内熟成は最低5年だそうですが、注文を受けてから澱引きするため数字として決めてはいないそうです。ドサージュには10年熟成したリースリングのアウスレーゼ(甘口ワイン)をつかっており、余韻まで上品さが貫いています。
白桃やパイナップルなどのフルーティーな香りが繊細に広がります。香りの主張はそう強いものではありません。軽やかで繊細な口当たりとクリーミーな泡は小難しさがなく癒されるようなやさしいタッチ。決して高級シャンパンのような豪華な味わいとは全く方向性が違うものです。
だから飲み飽きない。いつでも何度でも飲みたい。ちょっと普段飲みには高めの価格ながら、つい何度もリピートしてしまいます。
《生産者について》
ラッツェンベルガーはミッテルラインの生産者。そこは500haにも満たない小さな生産地ですが、ラインガウやモーゼルと共通する粘板岩土壌の畑があり、上質なリースリングを生みます。
現在所有している畑は25ha。この産地の1/20の面積に当たり、地域を代表する生産者です。
辛口ワインだけでなく、やや辛口?やや甘口、そして極甘口のデザートワインまで、様々なタイプのリースリングをつくります。ドイツのスパークリングワイン「ゼクト」や赤ワインも忘れてはなりません。
そのどれもに上品な酸味とハッキリと感じるミネラル感を持ちます。
有名生産者がつくるリースリングは、若いうちはミネラル感の硬質さと酸の高さが相まって、厳しい印象を与えるものが少なくありません。でもラッツェンベルガーは違う。当主ヨハン氏の人柄でしょうか。非常にソフトでやさしく、繊細な印象。親しみやすいワインばかりです。
Ratzenberger Bacharacher Riesling Sekt Brut