《生産者について》
数多あるシャンパンの中でもトップクラスの知名度を誇るルイ・ロデレール社。「クリスタル」で有名であり、シャンパーニュ地方以外でも様々なワイナリーを傘下に収めて経営しています。
そのロデレール社が1982年に設立したのがロデレール・エステートです。ワイナリーのあるアンダーソン・ヴァレーは、カリフォルニア北部のノースコースト、その北西側に位置します。海から非常に近いため冷たい風が吹き込み、酸味を蓄えたブドウを収穫できるため、スパークリングワインの産地として地位を築いています。
そこにロデレール・エステートは500エーカーの自社畑を所有。熟練の栽培スタッフが管理する自社畑のブドウのみからスパークリングワインをつくるというのは、カリフォルニアでは非常に珍しいことです。
《このワインについて》
このワイナリーのスタンダードクラス。しかし使われる技術は本家シャンパーニュと同じものです。シャンパーニュの規定である15か月を大きく超える、26か月の瓶内2次発酵を経ているので、非常にきめ細かい泡感です。またリザーヴワインの割合が多いのも特徴。ノンヴィンテージのスパークリングワインです。一番新しいワインをベースに1年以上保管していたリザーヴワインをブレンドしベースワインとすることで、複雑味を出しています。そのリザーヴワイン用に、毎年収穫量の20%はストックしておくといいます。
「カルテット」の名前は、このワインが4つの区画からつくられることに由来します。
《テイスティングノート》
青りんごや洋ナシ、ヘーゼルナッツなどの非常に奥行きのある香りが漂い、香りから2000円程度のスパークリングワインとの違いを感じさせてくれます。味わいは非常にリッチ。シャープな酸味が全体をフレッシュな印象にします。
探せば安いシャンパンを買えてしまう値段です。しかし同じ価格帯で100%自社畑のブドウで26か月熟成というスペックのシャンパンはまず見つかりません。ロデレールが手掛けるというブランドとこの豪華な味わい。それは頑張った自分へのご褒美として週末に開ければ、「よしまた頑張るぞ」という満足感を与えてくれるでしょう。
Quartet Anderson Valley Brut Roederer Estate