《生産者について》
由緒ある名家の流れをくむ生産者、メディチ・エルメーテ。エミリアロマーニャ地方に移住した一族にルーツはさかのぼります。
彼らの造るランブルスコは、1970-80年代のランブルスコブームにおいて重要な役割を果たします。
肥沃なエミリア地方において、ブドウは自然に大量の房をつけるため、当時の生産者たちは「質より量」の安ワインを乱造。その結果、「ランブルスコ=安物」のイメージがついてしまいます。
そんな中でも、メディチ・エルメーテは品質重視のワイン造りを追求します。ブドウが育ちすぎるのを防ぐため、仕立ての古い畑をすべて植え替え、収量を下げるためにコルドンスペルナートの仕立て法に変更するなど、ランブルスコの品質向上のため努力を続けます。今日のランブルスコの地位は、彼らが築き上げたといっても良いでしょう。
《ランブルスコ初の3グラス獲得…のはずが》
アッソーロは2006年のガンベロ・ロッソで2グラスを獲得。しかしこれは表向きの評価に過ぎないといいます。
『私が今まで経験したランブルスコの中で一番美味しい、最高のランブルスコだ!本来ならば3グラスクラス!! 』
生産者、メディチ社アルベルト氏の携帯に、なんと審査員が直接電話をかけてきたと言います。ではなぜそれほどまでに評価されたアッソーロが2グラス止まりだったのか?
それは“安い・大衆向け低品質の甘口がぶ飲みワイン”のイメージが今も抜けきらないランブルスコには、その品質の良し悪しには関係無く、ガンベロロッソでは“3グラス”というの最高の栄誉を与えることが出来ない…という「政治的理由」だったようです。
ランブルスコの品質を磨き続けてきたメディチ・エルメーテにとっては悔しい事実でしたが、品質は間違いなく「史上最高のランブルスコ」と呼べるでしょう。
《テイスティングノート》
同クラスのボッチオーロが甘口なのに対し、こちらはやや辛口。ランブルスコ・サラミーノ種の程よい酸味・渋味は、生ハムやピッツァなど幅広いイタリア料理によく合います。
Medici Ermete Assolo Reggiano Vino Frizzante Rosso Secco