《生産者について》
ワインの生産者どうしが結婚することは珍しくありませんが、それによって産地をまたぐドメーヌが生まれるのは珍しい。
ストラスブール大学で出会った、シャンパーニュ出身のフランソワ・プティとアルザス出身のジュスティーヌ・ボクスレ。それぞれの家系の畑を受け継いでいるのが「ドメーヌ・ラ・ロジェリー」です。
ドメーヌを立ち上げてまずやったのがオーガニック栽培への移行。ブルゴーニュでルロワやアルヌー・ラショーが取り入れている「トレサージュ」という栽培法にも挑戦しており、畑の健全性を取り戻しました。2018年から自分たちのワインをつくりはじめ、2022年にようやくリリース。
畑はシャンパーニュに2.2ha、アルザスに1.2haなのでかなり小規模ですが、グラン・クリュの素晴らしい畑を所有しています。
ワインアドヴォケイトのウィリアム・ケリー氏は「私はラ・ロジェリーが一夜にしてスターダムにのし上がると確信している」と絶賛しています。
《このワインについて》
2015VTはフランソワの父が残していた希少なシャンパン。フランソワとジュスティーヌのワインではありませんが、だからこそ比べてみるのが面白い。同時に入荷したレ・ボーグ・スュドは2人のワインなので、親子のワインを比較して楽しむのはいかがでしょうか。
瓶内熟成が96か月と長いので、豪華な熟成香があります。熟した青リンゴにハニーサックルのアロマ。口当たりは柔らかく、緻密な酸がワインに溶け込んでいます。フィニッシュには塩味とわずかな苦みのアクセントが感じられます。
La Rogerie Heroine