《サントリーニ・アシルティコについて》
2010年代後半くらいから日本でも話題になってきたギリシャワイン。世界で注目を集めるのが、サントリーニ島のアシルティコでつくる白ワインです。
エーゲ海に浮かぶサントリーニ島は観光地としても有名。温暖で乾燥した気候ですが、非常に強い風が吹くことから通常のブドウ栽培は困難です。そこで地面にバスケット状に枝を這わせる「クルーラ」と呼ばれる方法で栽培されます。
平均収量は10hl/haと超低収量であり、凝縮した風味のワインがつくられます。手間がかかる希少なワインなので、ワインの価格は高めです。
《生産者について》
サントリーニ島のワインの歴史は長いものの、近代的な醸造が持ち込まれ品質向上してからは、まだ30数年だといいます。1991年に実家を継いだパリス・シガラス氏は、今や大御所だそうです。
《テイスティングノート》
ブリオッシュやマカダミアナッツのような豊かでほのかに甘い香りに、柑橘のニュアンスも感じます。上品な酸味はあるのですが感じる時間は短く、硬質なミネラル感はあまり感じません。気品に満ちた高級感は抜群で、この味わいはシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングでは決して表現できないでしょう。
オーク樽不使用なのに、澱との接触を促しながらの熟成によってまるで樽のような香が感じられる、面白いワインです。
Santorini Assyrtiko Kavalieros Domaine Sigalas