《アスティの上位互換》
ワインを飲みなれていない方にとって、甘口ワインは「飲みやすい」と感じる人が多いでしょう。なかでもイタリアの甘口スパークリングワイン「アスティ」「モスカート・ダスティ」は、マスカットの甘い香りとやさしい炭酸で人気。価格も1000円台が中心でスーパーでも手に入るのが魅力です。
アスティや甘口ワインが好きな初心者をお誘いしたパーティーのため、あなたがワインを選んでいるとしましょう。でもワイン通も集まるので、1本当たり3000?5000円くらいのワインを中心にそろえているとします。そこに1000円台のアスティ。ちょっと違和感ありませんか?せっかくだからもう少し高いワインを飲んでほしい。でも「高級アスティ」って実はないんですよね。
もう少し予算を出して、6000?10000円くらいならやや甘口のシャンパンがあります。でも2500?5000円くらいの甘口スパークリングって、本当に選択肢がない。試しに楽天などで検索してみてください。
その数少ないパーティー用甘口スパークリングで、アスティの上位互換のような味わいなのがこちらです。
《テイスティングノート》
モリオ・ムスカートという品種は、ジルヴァーナーというドイツの土着品種にゲルバー・ムスカテラーというマスカット系のブドウを交配してつくられました。マスカット系ブドウが共通して持つ甘い香りやじゃ香が豊かに広がります。残糖は34.3g/L(2020VT)なので、アスティの中で考えるなら甘さ控えめな部類でしょう。炭酸の刺激によってスッキリと感じます。
ワイン初心者のみならず、いつもは辛口ワインばかりのワイン上級者もおもわずうっとりしてしまう味わいです。
《生産者について》
ヴァイングート・デーブスはラインヘッセン地方にて300年続く家族経営のワイナリー。所有畑が40haとそこそこ大きいためか、ワインに値ごろ感があります。ドイツならではの土着品種・交配品種をいろいろと栽培しており、その特徴を素直に表現したワインをつくります。特に力を入れている品種が、このドルンフェルダーだといいます。
Debus Morio Muskat Sekt Harbtrocken