《生産者について》
ビルカール・サルモンは自社畑、契約畑あわせて300ha以上からシャンパンをつくりつづける生産者。その歴史はニコラ・フランソワ・ビルカールとエリザベス・サルモンが結婚し、1818年に設立されたときから始まりました。歴史・規模ともに大手メゾンの一角と言っていいでしょう。
大手メゾンの中では割と"高品質志向"なのが特徴で、この「ブリュット・レゼルヴ」がスタンダードです。その分ブドウの質の高さを感じます。印象としては味わいの骨格が大きい。マロラクティック発酵はしていますが酸味はやや高め。しかしコクのある豊かな味わいのボディ感を持つので、「酸が高い」という印象よりもスケール感として感じるのです。「親しみやすさ」というより「高級感と飲みごたえ」を期待するといいでしょう。
《このワインについて》
創業者へのオマージュとしてつくられたキュヴェで、コート・デ・ブランのシャルドネとモンターニュ・ド・ランスのピノ・ノワール、いずれもグラン・クリュのものを使用します。瓶内熟成は10年以上。
【パーカーポイント96点】
[ワインアドヴォケイト誌 2023年4月のレビュー]
2008年のブリュット・キュヴェ・ニコラ・フランソワは、2022年第3四半期に1リットル当たり3グラム未満で出荷された。デリケートでピュア、クリーンなブーケは、果樹園の果実、春の花、蜂蜜、甘草のアロマがあり、エアレーションによってブリオッシュやお菓子のニュアンスも感じられる。ミディアムからフルボディで、彫りが深くクリスタルのようで、キレのある酸と石灰質のテクスチャーを持ち、味わいは緊張感があり、フィニッシュは長く、浸透性があり、塩味がある。完璧なビルカールスタイルを示しながらも、ヴィンテージの証である緊張感が存在する。ピノ・ノワール60%(Ay、Mareuil、Verzenay産)とシャルドネ40%(Mesnil、Chouilly、Cramant産)のブレンドで、83%をタンクで、17%を古樽で熟成させている。
[Yohan Castaingによる試飲 飲み頃予想2023-2050年]
Billecart Salmon Cuvee Nicolas Francois