《このワインについて》
安心院ワインでは特に白のスパークリングワインが人気ですが、あまり値段の変わらないロゼワインもクオリティーが高く、それでいて入手のしやすさが上です。
40代、50代の昔からワインを飲んでおられる方は、日本ワインに対していいイメージを持っておられない方も多いのではないでしょうか。もしそういう方の自宅に食事に招かれたとしたなら、手土産としてぜひこのスパークリングワインを。なんならアルミホイルでボトルを覆って、銘柄を隠して先入観なく飲んでもらってもいいかもしれません。豊かな果実味とバランス感のいい味わいに「本当に日本なの!?」と驚いてもらえるでしょう。
正直ロゼのスパークリングワインとして、南アフリカやタスマニアなどを探せばもっと安くて美味しいものはあります。しかしより高い醸造技術の必要なスパークリングワインにおいて、この味がつくれるようになったのです。日本ワインの明るい未来が楽しみでなりません。
《テイスティングノート》
イチゴやフランボワーズなどの赤いフルーツのアロマ。バラのような華やかさもあります。ジューシーな果実味とともに瓶内2次発酵による滑らかな泡が広がり、心地よい苦みとともにゆっくりと消えていきます。
《生産者について》
日本でワインづくりが難しい理由の一つは雨の多さです。ブドウの生育期である春から秋にかけて継続的に雨が降ります。収穫期に到来しがちな台風も問題です。水分を多く含む土壌故にブドウの粒が大きくなり、風味の凝縮感が下がってしまうのです。
安心院葡萄酒工房があるのは大分県北部にある宇佐市。そこは瀬戸内気候のために雨が少なく、他の作物に向かないほど乾燥した地域だそうです。
1964年から国営の農地開発事業が始まり、安心院町のブドウが収穫できるようになった1971年に「アジムワイン」が誕生しました。かつては外国産原料も用いてワインをつくっていましたが、2006年には安心院町内のブドウのみに変更。大分県を代表するワイナリーとなりました。
Ajimu Wine Sparkling Rose