《テイスティングノート》
グァバやマンゴーのようなトロピカルフルーツのアロマ。カリフォルニアやチリなどの温暖エリアでつくられるシャルドネに似ています。ヴァニラやアカシアの花のような上品に甘い香りがあり、上質なシャルドネらしさを備えます。例えばソノマ・コースト産のような凝縮感には届きませんが、日本ワインであることを忘れさせるくらい艶やかで飲みごたえのある口当たり。余韻もほどよく伸びます。
10年前、20年前に国産ワインを飲んでガッカリした経験がある方こそ、今一度飲んでもらいたい。「こんな正統派な高級シャルドネがつくれるようになったのか!」と驚くだろう1本です。
《生産者について》
日本でワインづくりが難しい理由の一つは雨の多さです。ブドウの生育期である春から秋にかけて継続的に雨が降ります。収穫期に到来しがちな台風も問題です。水分を多く含む土壌故にブドウの粒が大きくなり、風味の凝縮感が下がってしまうのです。
安心院葡萄酒工房があるのは大分県北部にある宇佐市。そこは瀬戸内気候のために雨が少なく、他の作物に向かないほど乾燥した地域だそうです。
1964年から国営の農地開発事業が始まり、安心院町のブドウが収穫できるようになった1971年に「アジムワイン」が誕生しました。かつては外国産原料も用いてワインをつくっていましたが、2006年には安心院町内のブドウのみに変更。大分県を代表するワイナリーとなりました。
Ajimu Wine Chardonnay Reserve