《生産者について》
ビルカール・サルモンは自社畑、契約畑あわせて300ha以上からシャンパンをつくりつづける生産者。その歴史はニコラ・フランソワ・ビルカールとエリザベス・サルモンが結婚し、1818年に設立されたときから始まりました。歴史・規模ともに大手メゾンの一角と言っていいでしょう。
大手メゾンの中では割と"高品質志向"なのが特徴で、この「ブリュット・レゼルヴ」がスタンダードです。その分ブドウの質の高さを感じます。印象としては味わいの骨格が大きい。マロラクティック発酵はしていますが酸味はやや高め。しかしコクのある豊かな味わいのボディ感を持つので、「酸が高い」という印象よりもスケール感として感じるのです。「親しみやすさ」というより「高級感と飲みごたえ」を期待するといいでしょう。
《このワインについて》
ピノ・ノワールのみでつくられるビルカール・サルモンのトップキュヴェ。ビルカール・サルモンが単独所有する区画「ル・クロ・サンティレール」の畑は1964年に植樹。大切にビオディナミで栽培し、今も馬で耕作しているといいます。ベースワインは樽発酵。
【パーカーポイント95点】
[ワインアドヴォケイト誌 2023年4月のレビュー]
2019年末に1リットルあたり1グラムのドサージュでリリースされるビルカール・サルモンの2005年ブリュット・ル・クロ・サン・ティレールは第8弾である(リリースの順序は1995年、1996年、1998年、1999年、2002年、2003年、2006年、2005年。マチュー・ローラン=ビルカールは瓶内熟成に時間をかけるため、このヴィンテージを2006年の後にリリースした)。マレイユ・シュール・アイにある単一畑のピノ・ノワール100%で、果樹園の果実、ドライフルーツ、ナッツ、ペストリー、スパイスの明るく生き生きとしたフレッシュなノーズを持つ。味わいは緊張感のある繊細なミディアムボディで、白胡椒とチョークのノートを想起させ、塩味の後味とヴィンテージによる穏やかな苦味がある。2006年ヴィンテージより少し渋みが強いが、緻密でクリスタルのよう。
[Yohan Castaingによる試飲 飲み頃予想2023-2045年]
Billecart Salmon Le Clos Saint-Hilaire