《生産者について》
ビルカール・サルモンは自社畑、契約畑あわせて300ha以上からシャンパンをつくりつづける生産者。その歴史はニコラ・フランソワ・ビルカールとエリザベス・サルモンが結婚し、1818年に設立されたときから始まりました。歴史・規模ともに大手メゾンの一角と言っていいでしょう。
大手メゾンの中では割と"高品質志向"なのが特徴で、この「ブリュット・レゼルヴ」がスタンダードです。その分ブドウの質の高さを感じます。印象としては味わいの骨格が大きい。マロラクティック発酵はしていますが酸味はやや高め。しかしコクのある豊かな味わいのボディ感を持つので、「酸が高い」という印象よりもスケール感として感じるのです。「親しみやすさ」というより「高級感と飲みごたえ」を期待するといいでしょう。
《このワインについて》
創業者へのオマージュとしてつくられたキュヴェで、コート・デ・ブランのシャルドネとモンターニュ・ド・ランスのピノ・ノワール、いずれもグラン・クリュのものを使用します。瓶内熟成は10年以上。
【パーカーポイント96点】
[ワインアドヴォケイト誌 2022年9月のレビュー]
2007年のブリュット・キュヴェ・ニコラ・フランソワは、甘い果樹園の果実、柑橘類のオイル、澄んだ蜂蜜、白い花、バターのようなお菓子、温かいビスケットの香りがグラスから漂い、引き続き美しい。ミディアムからフルボディで、肉付きが良く、切れ味があり、キビキビした酸、生き生きとした果実味の核、柔らかくエレガントな輪郭を持ち、長く突き抜けたフィニッシュで締めくくられる。
[William Kelleyによる試飲 飲み頃予想2021-2041年]
Billecart Salmon Cuvee Nicolas Francois