《ワイナリーの特徴》
ワインは全て自社畑から。その面積は65haとなかなかの規模です。
アンツフィールドのワインの特徴は、しいて言うならド直球。「果実の熟度が高い」とか「やたら繊細」のような言葉にしやすい特徴ではありません。このマールボロの土地・気候を素直に愚直にグラスの中に表現することを目指しています。例えばソーヴィニヨン・ブランなら3つのクラスがありますが、それぞれに違う方向性で魅力的な個性を持っています。
まだ日本ではほとんど知名度がありません。「知っている人のほとんどいないマールボロのワイン」というのも、この生産者を選ぶ理由の一つです。
《このワインについて》
アンツフィールドのソーヴィニヨン・ブランの中でも、このワインは別格です。
フルーツにはマンダリンオレンジやメロンのようなより熟したもの。ドライハーブやライムのような香りもあり、その密度が非常に高い。その緻密さはブドウの質の高さの証。サウス・オークスの区画はゴロゴロと石の転がる急斜面であり、強い風が吹くので、ブドウの実が小さく凝縮するといいます。
ブドウのパワーが強いからこそ、樽発酵・樽熟成に耐えられます。非常に緊張感がありわずかにタンニンも感じる味わい。塩味に似たミネラルを感じます。
マールボロで5000円を超えるソーヴィニヨン・ブランは非常に少ないです。価格差だけの違いを表現できる生産者が少ないからでしょう。
軽く10年は熟成しそうなこの「サウス・オークス」は、十分にこの値段に相応する味わいです。
South Oaks Single Block Barrel Fermented Sauvignon Blanc