《テイスティングノート》
柑橘類のような控えめな果実香に、トーストのような熟成香とクルミやアーモンドのニュアンス。甘いスパイス香も感じます。
シャンパーニュとして標準的なアルコール度数ではあるのですが、口に含めば「フルボディ」と表現したくなるような肉厚な味わいが広がります。これは下位キュヴェのサクル・ブランのキレのいい味わいとは対照的なもの。リッチで滑らかな質感です。イキイキとした酸味とともに、ドライフルーツのような充実した余韻が続きます。
《このワインについて》
この肉厚な味わいの要因の一つはブドウ。純粋に質が高く風味が緻密に詰まったブドウをつかっていることと、シャルドネ主体でありながらピノ・ノワールとムニエをブレンドしていることです。(公式HPではCh:70%、PN:20%、Me:10%ですが、ヴィンテージ表記がないので変更されている可能性があります)
加えてシャルドネのうち40%を樽熟成していること。それがほのかにジャック・セロスに通じるような味わいに影響していると考えられます。
《生産者について》
RM(レコルタン・マニピュラン)としてNo.1の評価を受けるジャック・セロスの甥っ子にあたる、ジェローム・セロスのドメーヌ。
1990年代にはジャック・セロスで働き、アンセロムから直接栽培・醸造・熟成を学びました。
2004年に父ジャッキー・セロスが引退してドメーヌを継承。同年コリーヌ・パジョンと結婚して、パジョン家が所有していた畑も加わりました。
Millesime Selosse Pajon