《このワインについて》
ワイナリーの最高級ワインにあたる、通称「七つの椅子」シリーズ。
南アフリカで最も高樹齢のセミヨンからつくられるこのワイン。あまりに古いので、ブドウが突然変異を起こし「セミヨン・グリ」になっているものも交じっているといいます。フレンチオークの新樽70%、卵型のコンクリートタンク30%で発酵・熟成されたこのワインは、非常に複雑な風味でコクがあります。
一人で飲むのはもったいないワインであることは明白。この重量感と飲みごたえは、高級な樽熟シャルドネに勝るとも劣りません。「コンドリュー」など高級ヴィオニエがお好きな方が気に入りそう。ワイン会のような場で、白ワインの主役級として登場させると、「南アフリカの高級セミヨン」という希少さもあり、参加者みな驚くことでしょう。
《生産者について》
ブーケンハーツクルーフは南アフリカのフランシュック地区に1776年設立の生産者。ワイナリー名はアフリカーンス語の「土着のブナの木」に由来します。
同社は2008年、ロバート・パーカーの「ワインバイヤーズガイド」と、ヨーロッパの「ワインレポート」にて南アフリカNo.1ワイナリーに選ばれました。おそらくその原動力は、25ha程度の自社畑からつくられるトップレンジ「七つの椅子」シリーズだけではありません。手ごろな「ウルフトラップ」から高級な「七つの椅子」まですべてのレンジが価格に対して品質が良く、それが消費者に気に入られて膨大な数を販売しつづけているからでしょう。
《テイスティングノート》
オレンジやマーマレード、ジャスミン、白桃、はちみつ、火打石やナッツなど、本当にたくさんの香りが立ち昇ります。フレッシュで高めの酸味があるのですが、それよりリッチで厚みのある口当たりが印象深く、非常に飲みごたえがあります。長くなめらかな余韻は、塩味を思わせるミネラルで締めくくられます。
Boekenhoutskloof Semillon