《新樽60%熟成》
シャルドネを樽熟成すると、バニラやスパイスのような香りが加わるためアロマが複雑かつボリューミーになり、口当たりはミルキーでなめらか。飲みごたえのあるワインになる傾向にあります。その効果は熟成に用いるのが2回目、3回目のオーク樽より新品のオーク樽の方が強いです。
ただしオーク樽は高価です。一般には1樽9万円(一般的な225L)ほどすると言われ、ワイン1本あたりに換算すると300円です。だから1000円前後の手ごろなワインには新樽熟成を行わないことが多いですし、行ったとしてもその比率は低いです。
このシャルドネは1000円台前半のリーズナブルさながら、新樽比率は60%。新樽で熟成したものと使い古しの樽で熟成させたものを3:2でブレンドしています。だから風味がリッチ!
これだけでもコスパの高さが感じとれます。
《生産者について》
このブランドを営むビーニャ・デル・ペドリカルは1825年の設立。これだけの生産量があるのに、100%自社畑でブドウを栽培しているのが大きな特徴。ブドウの品質をコントロールできるからこそ、洗練された味わいに仕上がるのでしょう。
畑は主にセントラル・ヴァレーに持ちます。セントラル・ヴァレーは温暖で乾燥した気候の平地。ブドウの病気が少なく、栽培の機械化がしやすいことが、このコストパフォーマンスにつながっているのでしょう。
《テイスティングノート》
バニラやトーストしたパンのような甘く香ばしい香り。バナナやライチのような果実香も持ちます。ほどよくボリューム感のある口当たりで、価格以上の価値を感じていただけるでしょう。
Aves del Sur Chardonnay Reserva