《メディチ家について》
13-14世紀にフィレンツェ郊外の土地をほぼ所有していた大地主、メディチ家。
東方貿易と金融業で富と名声を得た彼らは、フィレンツェの実質的な支配者として君臨。
その財力でボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチなど多数の芸術家のパトロンとなり、イタリアのルネサンスの文化を育てる力となりました。
《生産者について》
由緒ある名家の流れをくむ生産者、メディチ・エルメーテ。エミリアロマーニャ地方に移住した一族にルーツはさかのぼります。
彼らの造るランブルスコは、1970-80年代のランブルスコブームにおいて重要な役割を果たします。
肥沃なエミリア地方において、ブドウは自然に大量の房をつけるため、当時の生産者たちは「質より量」の安ワインを乱造。その結果、「ランブルスコ=安物」のイメージがついてしまいます。
そんな中でも、メディチ・エルメーテは品質重視のワイン造りを追求します。ブドウが育ちすぎるのを防ぐため、仕立ての古い畑をすべて植え替え、収量を下げるためにコルドンスペルナートの仕立て法に変更するなど、ランブルスコの品質向上のため努力を続けます。今日のランブルスコの地位は、彼らが築き上げたといっても良いでしょう。
《このワインについて》
この「コンチェルト」はメディチ・エルメーテのランブルスコのトップキュヴェ(最上級のワイン)。辛口ですが、わずかに残糖を感じる仕上がり。メディチの単一畑「Tenuta Rampata」の畑で採れたブドウを100%使用しています。
2008年にランブルスコ史上初のガンベロロッソ最高評価を獲得し、ワイナリーとしても2010年にエミリア・ロマーニャ州最優秀ワイナリーに選ばれるなど、名実ともにNo.1のランブルスコメーカーの地位を確立しています。
《テイスティングノート》
糖分が味わいを支える甘口は、「ブドウジュース感」を感じることが多いもの。しかし辛口であるコンチェルトにはジュース感はあまりなし。
ワインらしいボディ感と炭酸の爽やかさ、そして余韻に感じる自然な甘味。最高品質の評価も頷ける味わいです。
Medici Ermete Concerto Lambrusco Reggiano Secco