ピノ・ノワール。みなが愛してやまないこのワインは、どうしてこんなにもお高いの?
下手に安いものを飲むと、薄くて酸っぱかったりポテッと厚ぼったく香りがなかったり。
プロも口をそろえる「安くて美味しいピノ・ノワールは難しい」その難題に3000円以下で挑んでもらいました。
日常使いできる価格でありながら満足度の高いピノ・ノワールを、インポーターの営業さん8人に教えてもらいます。
なぜ、安くて美味しいピノ・ノワールは少ない?
「好きな品種はピノ・ノワール」という方、私の周りにも多いです。
体感ではありますが、ワイン好きに最も人気な品種だと感じています。
ゆえに当然、安くて美味しいピノ・ノワールの需要はかなり高いです。
その「安くて」はいくら以下なのか。もちろん個人差はありますが、「3000円以下なら気軽に手が出せる」という方が多いのではないでしょうか。
みんなはピノ・ノワールの何が好き?
「何が?」とは銘柄のことではなく、ピノ・ノワールの赤ワインの風味について、どこに惹かれて飲み続けているのかということ。
例えば香り。ピノ・ノワールの香りのボリュームは、ワインの中で1番といっても言い過ぎじゃないかも。華やかに広がる香りが魅力だ。
例えば香りの多様さ。産地の土壌や気候、栽培法や醸造法、それから熟成度合いを反映して、驚くほど多様な香りを感じることに面白さを見出す。
例えば口当たり。例外はあるものの、ボディとしてはそれほど重たくなく、渋味も控えめ。だからこそ比較的軽い味わいが心地よく、飲んでて疲れない。
例えば熟成能力。ピノ・ノワールも古いお酒が流通するブドウ品種。自分が生まれる前のワインすら楽しめる、『刻(とき)を飲む』ということに喜びを感じる。
こう考えるとピノ・ノワールが人気な理由も頷けます。他の品種では替えの効かない、オンリーワンの魅力をいくつも持っているのです。
なぜ、美味しいピノ・ノワールは高い?
ピノ・ノワールの価格はほぼ青天井。
750mlのボトル1本が300万円を超えて取引されることもままあります。別にオークション品とかじゃなくて、通常の販売分として。
マジで新車買えます。
それらは例外的にしても、当店でも10万円クラスのピノ・ノワールは日常的に動きます。
どうして、ブドウを発酵させただけのものがこうも理解に苦しむ値段をつけるのでしょうか。
その理由がピノ・ノワールの純粋さです。
ピノ・ノワールはあまり他の品種とブレンドされません。(スパークリングワイン用は除く)
また、土壌の特性をよく反映する品種だと言われています。ゆえに土壌・気候条件の共通する一つの畑・一つの区画からワインをつくれば、その畑の個性がワインに反映されるということです。
これが面白いところであり、一方で生産量を増やせない要因です。同じ条件を持つ畑は広さに限り、生産量に限度があります。
一つのプレミアムワインを大量生産することに向かない品種なのです。
だからこそ一旦人気に火が付くと皆が買い求め瞬く間に供給不足となります。それが価格の高騰を生むのです。
以上が「何万円もするようなピノ・ノワールがなぜ高いのか」というお話。
しかしこの事情は3000円のピノ・ノワールとは全く違う話です。
ではなぜ3000円以下の美味しいピノ・ノワールは少ないのでしょうか。
ピノ・ノワールの性質
まず知っておいていただきたいこと。ピノ・ノワールはブルゴーニュ原産であり、冷涼な気候の元でも十分に糖度が上がりやすい、早熟な品種だということです。
ブドウの糖度が上がるスピードに最も関わるのが積算温度です。つまり、一日の平均気温が高いほど、ブドウの開花から収穫までの日数が短くなるのです。通常なら開花から収穫までは100日程度が目安です。
ある一定の糖度に上がるまでに必要な積算温度が多い品種を「晩熟」と言います。例えばカベルネ・ソーヴィニヨンやサンジュヴェーゼなどです。
そして必要な積算温度が少ない、低い品種を早熟と呼ぶのです。
基本的には冷涼な地域に早熟な品種が植えられ、温暖な地域に晩熟な品種が植えられます。
早熟な品種を温暖な地域に植えると・・・
「ピノ・ノワールが人気だから」と、温暖な地域に植えるとどうなるのか。
収穫日を早くするなら、適切なアルコール度数のワインをつくることも可能です。
しかし風味成分が十分に成熟しません。
風味の成熟に最も関わってくるのが、フェノール類の蓄積です。
ブドウの果皮がしっかり色づいたり、香りが豊かで熟した印象のものになったり、青臭い風味がなくなったりということに繋がります。
そしてこのフェノールの蓄積スピードは、気温の高低などにあまり左右されない。純粋に生育期間の長さによるものだとわかっています。
つまり暖かいところでピノ・ノワールを育てると、アルコール度数は十分だが風味は発達していない、香りに乏しく青臭い空虚な赤ワインになってしまうということです。
風味を優先させたなら・・・
「なら収穫を遅らせればいいじゃないか」と思われるかもしれません。
そうするとブドウ糖度が高くなりすぎて、アルコール度数が15%を超えるピノ・ノワールが出来上がってしまいます。
ワインの香りはアルコール度数が高いほど感じにくいと言われています。
ピノ・ノワールの良さである香りの華やかさが阻害されるのです。
上品な酸味もなくなり、厚ぼったくべったりと重たい赤ワインになってしまいます。口当たりの心地よさも犠牲になります。
また、香りの性質もジャムを煮詰めたようなアロマになります。これ自体は好き嫌いの問題で悪いことではありません。でも一様にそのアロマになってしまうのは、香りの多様さという魅力を損なっています。
冷涼地で大量生産はなぜできない?
「じゃあブルゴーニュやドイツみたいな涼しい土地で大量生産したらいいじゃない?」という疑問がわきます。
実はこれについては私は自信を持って答えられません。ご存知の方がいらっしゃったら教えていただきたい。
おそれくできない理由に次のピノ・ノワールの性質が関係しています。
1つは早熟であると同時に発芽が早いこと。これは寒冷地で春の遅霜の被害を受けやすいことを意味します。
霜が降りればその年の収穫量が減ってしまうことが多いので、安定した大量生産は難しいのです。
また、ピノ・ノワールはブドウの病気各種に弱いです。
カビ系の病気は雨のあと湿気が溜まることで被害が増えます。温暖産地と冷涼産地を比べると、同じくらいの雨の量でも後者のほうがカビが蔓延しやすいのです。
病害対策の必要性は、そのままコスト増につながります。
大量生産に向いた産地に適さないピノ・ノワール
ワインを大量生産して安くて美味しいものを作ろうとするなら、次の条件が必要です。
- 収量制限をあまりしなくてもブドウの糖度がしっかり上がる温暖な環境
- 病害へのリスクを減らすため、雨は冬季にだけ降って、生育期はあまり降らない気候
- 農作業の機械化がしやすい平坦な土地
- 市場の需要が高いブドウを自由に植えられるワイン法の寛容さ
- 安価な労働力を確保しやすい立地
こういった環境にピノ・ノワールが適していないから、手ごろなピノ・ノワールが少ないのです。
良いものと比べてしまうから
もう一つ挙げるとすれば、飲み手側の問題です。
世界には、5000円1万円クラスの美味しいピノ・ノワールがたくさんあります。
そして多くのピノ・ノワール好きは、そういう高価な、あるいはもっと高額なピノ・ノワールを飲んで感動して好きになっています。
つまり美味しいものを知っちゃっているのです。
3000円以下のピノ・ノワールを飲むときでも、意識的にせよ無意識のうちにせよ、美味しかったピノ・ノワールと比べてしまっています。
これもまた、手ごろで満足できるピノ・ノワールにめったに出会えない要因でしょう。
難しければ専門家に教えを乞おう。
ということで今回も8社のワインのインポーターで働く営業さんにおすすめを教えてもらいました。
ボーダーを“結構難しい”3000円以下に設定。きっとみなさん、「3000円台でもいいなら、あれもこれもあるのに!」と思いながら1本を選んでくれたはずです。
どういうポイントでピノ・ノワールの魅力をアピールしているか、注目してみてください。
稲葉 星野さん 「もっとピノが好きになる!大注目のドイツピノ!」
価格高騰が続くブルピノに替わるものをお探しのあなた!ポストブルピノは”ドイツ”にもあります!樽からの複雑さと滋味深く奥行のある味わいは、まさにブルピノを凌駕するクオリティ!しかもこのワイン、日本人の坂田千枝さんが手掛けております!

「ベルンハルト コッホ」は、ドイツのファルツに拠点を置く家族経営のワイナリーで、近年「ゴーミヨ」などの評価本で高評価を獲得し、今後の躍進が期待される生産者です!
日本人女性ケラーマイスターの活躍
コッホで醸造家を務めるのは兵庫出身の「坂田千枝」さんです。現在は醸造のほとんどを担っており、ワイナリーの躍進は彼女によるものと言っても過言ではありません!
ドイツで赤ワイン? 大注目の"シュペートブルグンダー"
ドイツは"白ワイン"といったイメージの方も多いかと思います。しかし今驚くべき品質向上を遂げるのがドイツにおけるピノの別名"シュペートブルグンダー"です!
ドイツは昨今の温暖化による影響がプラスに働いており、現在では白ワインのみならず、素晴らしい品質の赤ワインを作る産地として注目されています。
価格高騰が続くブルゴーニュに替わる"ポストブルピノ"の一翼を担うのは間違いなくドイツです!
その滋味深さは、他と一線を画す品質
繊細な口当たりとフレッシュな酸、洗練されたタンニンがあります。それに加え、少しスモーキーでスパイシーな要素が混ざり、エレガントで複雑なニュアンスを存分に楽しむことが出来ます!
一口で爆発するような旨味ではなく、飲めばのむほど旨味を感じられるワインなので、是非じっくり変化を愉しみながら、その滋味深さを味わっていただきたいです。
ピノ好きのあの人もまだ知らないかもしれない、魅惑の"ドイツピノ"
ドイツのピノは前述の通り、大注目の産地ではありますが、まだダークホース的な産地といえるでしょう。そんな"ドイツピノ"だからこそ、ピノ好きのあなたも、そしてワイン好きの知人にプレゼントしても、新しい発見に繋がる1本になってくれると思います!
あなたがまだ知らないかもしれない、"ドイツピノ"の魅力を存分にお楽しみください!
ヌーヴェル・セレクシュン 亀井さん 「わっ!この南仏ワイン、ブルゴーニュみたい!」
一息つきたい夜に、優しく包み込んでくれる心地よいボリュームと質感…。300年営んできた彼らが「源」と敬愛する自然を一本に凝縮。他所のブドウを混ぜずに、厳選した単一区画の味わいを表現するという、まさにブルゴーニュの哲学が表れたワインです。

南フランスのセヴェンヌの山の麓で300年以上にわたり継がれる老舗ドメーヌ「GRAND-CHEMIN(偉大な道)」。
南フランスというと、濃いめをイメージされた方も多いのではないでしょうか…?ここのピノは一味違い、綺麗さが伺えます。それはこのブドウの育った環境がポイント!
天体観測地としても知られる程、空気の澄んだセヴェンヌ山と地中海に挟まれたその地は、標高が高く、日中は暖かくて夜は冷涼、また、穏やかな冬春、あたたかな夏秋が訪れ…双方の「良いとこ取り」をしたような場所にあります。
そこで長年営んできた彼らは、それを尽きることのない文化の「源」として敬意を払うとともに、畑仕事でも化学肥料を使わないなど、まるで自然も家族の一員かのように、かかる手間なんかよりも思いやりを持って接しています。
その結果2011年にはISO14001という環境マネジメントの認証を取得しています。
そんな彼らの畑は川沿いの丘陵地にあり、果樹園やオリーブの木、穀物なども育てています。その中でも、彼らが育み・育まれてきた大地や自然をピノ・ノワールで表現するのに最適な区画を厳選。畑よりも小さな単区画(リウ・ディ)のブドウのみで作り上げた作品が、今回ご案内するレンジ「Origine(源)」のピノ・ノワールです。
日常ワインとして、よく親しまれるIGPというクラスのワインには珍しい、リウ・ディにこだわった作品。そこには彼らの高い意識が垣間見えます。ブルゴーニュワインの核心ともいえる「良いワインは良い区分畑から」くる、「ミクロクリマ(=斜面や土壌、川からの距離など細かい気候)」の概念を取り入れたワイン。
お手頃な価格で楽しめるワインにさえも、惜しむどころか進んで詰め込んだ、彼らの「文化の源」。皆さんの原動力の「源」になりますように。ぜひご自宅で楽しんでみて下さい。
三国ワイン 今井さん 「ほどよいボリューム感のリッチなピノ・ノワール」
この美味しさは唯一無二。最初はチェリーのようなチャーミングな印象が、時間が経つにつれ芳醇な香りと滑らかな味わいに変身!ハーブのようなニュアンスがしっかりとした味わいをきれいにまとめます。飲み疲れることなくハマってしまうこと間違いなし♪

2015年にニュージーランドの最高生産者の証「ニュージーランドワインプロデューサー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した実力派です。
この国で造られるピノ・ノワールが登場したのは1990年代からでごく最近のことです。他の生産地から「遅れてきた利点と活かされたワイン産地」と注目され、大きく迷くこともなく一直線に短期間で産地形成することに成功しました。
気候的栽培適正の点からピノ・ノワール種の特性上、大量生産に馴染まず、むしろ世界中からピノ・ノワールでワインを造りたい「個人」を呼び寄せる結果となり「価値」あるワインが生まれる結果となりました。
日本で行われるサクラワインアワードでは3年連続でゴールド以上を獲得し、女性からの支持も高まっています。和食との相性も良いので特別な日だけではなく、日常の食卓にも使える比較的敷居が高すぎないフレンドリーなワインです。
布袋ワインズ 美登さん 「春爛漫!華やか系ジワ旨ピノ・ノワールで乾杯♪」
一度は訪れてみたいカリフォルニア随一のリゾート地「サンタ・バーバラ」からとっておきのピノをご紹介!冷涼産地ならではの赤フルーツのみずみずしい果実、のびやかな酸味と心地よいタンニン。フードフレンドリーな旨味たっぷりのピノ・ノワールです。
ワインを題材とした映画の代表格「サイドウェイ」の舞台の地として一気に注目を集めることとなったサンタ・バーバラ。日本版「サイドウェイズ」をご覧になられた方もおられるのでは?!
サンタ・バーバラはカリフォルニア屈指の冷涼地であり、たくさんの素晴らしいピノ・ノワールを生み出す産地としても有名なのです!見渡す限り続く太平洋に面した海岸線は、カリフォルニア随一のリゾート地であり、また修道院も多く歴史ある風光明媚なエリアでもあります。
サンタ・バーバラは太平洋に直接繋がる谷間により霧と冷たい風が通り抜ける、ユニークな気候。生育期間が長く、房が小さく凝縮した風味豊かで心地よい酸味を持ったブドウへと成長します。
そして、ワイン名の「シーグラス」。シーグラスとは、風や海、霧の自然現象によって何十年もかけて磨き上げられた美しい唯一無二の宝石となったガラスの破片を意味します。長い年月によりこのエリアの自然に育まれたブドウを表すようですね。
今回おすすめのピノ・ノワールは、サンタ・バーバラらしさを楽しむことができるコスト・パフォーマンスの高い一本!鮮やかなフルーツと伸びやかな酸味、心地よいタンニン、そして凝縮された旨味が楽しめるワインです。
ワインメーカーのマット・フランクさんは、このサンタ・バーバラの豊かな自然、沿岸部ならではの気候を生かし、ブドウ本来の力を表現したワイン造りを目指しています。サステイナブルな農業、良心的な水の使用、リサイクルにも力を注いでいます。
フードフレンドリーであることが魅力のワイン。肩肘はらず、食卓のおともに、仲間と気軽に楽しむワインとしてとっても万能!チーズやシャルキュトリーと楽しんだり、まぐろやかつおなどの赤身のお寿司、チキンのトマト煮やシュウマイ、和洋中問わず気軽に楽しめるとっておきの一本です!
ヴィレッジセラーズ 前田さん 「女優に例えるなら長澤まさみさん?!」
ワインを開ける時ってワクワク。「何が出るかな、何が出るかな。」「今日は特別、ちょっと良いワインを」なんて日ばかりは続かない。「普段の生活の中で小さな楽しみを。」そんな時こそ、このワイン。明るく外交的で人懐っこい性格、楽しいワインです。

ワインを飲むのは好きだけどコルクを開けるの、今日はちょっと面倒くさい、なんて日もありますね。お気に入りのワインはあるけれど、それは何か特別な日のためにとって置きたい、なんてことも。
ピノ・ノワールは好きだけど安いピノって失敗するかも。薄かったり、甘すぎたり。
気軽に飲みたい、手軽に開けたい、だけど失敗したくない。そんな時にまさにこのワインがおすすめです。カリッと手軽で簡単、すぐ美味しいスクリューキャップ。特別な日の贅沢ではなくて、日常の中の小さな楽しみをどうぞ。
グラスを見ると高級なピノ・ノワールを思い出すような色気のある色合いです。時間をかけてゆっくりと香りが開いていくタイプのワインもありますが、このワインは開けたてすぐにフルーティな“艶のある香り”が広がります。
初めて飲んでもなんとなく今までにどこかで飲んだことがあるような、なじみやすい飲みやすさ。渋過ぎず、濃過ぎず、甘すぎず、一言で言うならチャーミング。かわいらしくで華やかで優しい雰囲気。だけどフルーティさだけでなく心地よい酸味がきちんと全体を支えています。落ち着くのに飲み飽きしない香り、おっとりして優雅な果実の旨味。このディストリクト7ピノ・ノワールにはこんな素敵な二面性が感じられます。
女優に例えるなら明るく華やかな役やコミカルな役柄だけでなく、落ち着いたナレーションまでこなしてしまう長澤まさみさんのようですね。
ガンガン迫ってくるわけではなく、両手を広げて迎えてくれるような、すわりごこちの良いクッションに身を預けてみる感じ。ついつい「もう一口、もう一口、」となるのが実力の表れでしょう。
温かい産地カリフォルニアの中の、涼しい地域モントレーで作られることで“強いのに優しい”を実現しています。
ディストリクト7ピノ・ノワール、これ1本あるだけでなんとなく幸せ。特別な日の1本ではなくても、この1本が特別な1日にしてくれるかも?!
フィラディス 池松さん 「ブルゴーニュ価格高騰の救世主!じわ旨ピノ発見」
ちょっと他の産地に浮気したって、やっぱり飲みたいのはブルゴーニュ。この地に期待するエレガントさを完璧に備え、じんわり美味しく、透明感に溢れた、オアシスのようにほっと癒されるピノ・ノワールを見つけました。プロがみんな驚くこの価格は、奇跡。

【知る人ぞ知る隠れたドメーヌ!カンタン・ジャノ】
「カンタン・ジャノが造るピノはほっとする素直さがあり美味しい。華やかでありながら品のある香りの高さがたまらない」とあるソムリエさんがおっしゃったこの言葉が、このドメーヌのイメージを完璧にあらわしていると思いました。2015年ギド・アシェットで1つ星を獲得した際にも「望み通りのピノらしい」とコメントされています。
ブルゴーニュに皆様が望むものはなんでしょうか?そのイメージそのままが、このワインにはきっと詰まっています!
安いピノにありがちな酸っぱくて薄い単調な印象とは無縁な美しさ。私自身はこの美しさこそがブルゴーニュに期待するものなので、本当にしっくりくるのです。派手な評価が付かない今がチャンス!とも言えるタイミングで出会えたことは、本当に幸運だったと思っています。
このドメーヌの最大の優位性は樹齢の高さ。ブルゴーニュルージュも樹齢50年の古樹から生まれます。
もしこのワインを気に入っていただけたら、ぜひ彼のサントネもみなさまにお試しいただきたいと思っています。古き良きブルゴーニュの面影が残る村サントネはシャサーニュ・モンラッシェと地続きの銘醸地で、地質はコートドニュイに酷似。美味しいピノができることが間違いない村でありながら、今まで“なんとなく”世界に見過ごされてきたのは造り手達が、温泉もある牧歌的なこの地のようにのんびりしているからなのかもしれません。
この村の生産者を散々あたりきった挙句に私たちが一番お勧めしたいと思ったのが、このカンタン・ジャノなのです!
ブルゴーニュルージュが低価格でしっかり美味しい、この一見シンプルなことが今どれほどに類稀なことか、そしてそれをきっかけに生産者のスタイルを知り村名に安心して進んでいける、そんなブルゴーニュならではの喜び・楽しみをぜひ改めて一緒に感じていただきたいと思い、この1本を推薦致します!
マスダ 阿部さん 「ミスから始まった世界一安いワンランク上のピノ」
ここだけの話。このピノノワールは日本が世界最安値で販売しています。発売当初、重大なミスが後で発覚!しかし、実際に販売してみたら「美味しい!」と大評判!もう戻れない!生産者とインポーターの葛藤のエピソード&このワインの美味しさに迫ります。

このワインはどうして「蝋キャップ」なのでしょうか?2,000円台なのに・・。蝋キャップって、普通高いワインに使われてるものですよね。3,000円前後のクラスのワインで蝋キャップなんて普通はありません。
実はこのワイン、本来は5,000円以上するワインなんです!
ワイナリーが間違った価格、それも安い価格で見積を発行。弊社(インポーター)は、その価格から現在の小売価格を決定し販売スタート。後でワイナリー側から「価格間違ってました!ごめんなさい!」と連絡が。「え~、もう販売してるよー。今更価格変えられないよ!。その代わり、他のワインも沢山売るから、このピノはこのままの価格でお願いします!」と頼み込んだ末に実現した世界最安値なんです!
本来は上級クラスのこのピノノワール、冷涼地区エルギンのオーガニックの畑で、じっくり時間をかけて育った上質なブドウを使用することで酸のしっかりしたエレガントなワインに仕上がっています。
ロングリッジの醸造責任者ヤスパーが目指すのは「オーガニック&ビオディナミ農法で、人も環境も皆、健康であること、そして楽しめるワインでワールドクラスであること」
ロングリッジは、2018年「ステレンボシュ・ワイン・レビュー」でも南アフリカを代表する銘醸地ステレンボシュの強豪ひしめく170ワイナリーの中から最高得点を獲得し、「ステレンボシュのトップ・ワイナリー」に選出。
このワインは天然酵母で発酵し、少量のSO2以外は可能な限り何も入れないナチュラルな製法。だからこそ通常のキャップシールより酸素を遮断できる蝋キャップを使用しているのです。
ブドウ本来の味を表現したクラシック&エレガントの美しいピノノワールはお客さんには大好評でした。もう戻れない!世界最安値のこの上級の「オーガニック・ピノノワール」。是非お試しください。
アイコニックワイン 谷口さん 「モントレー いい海 いい風 いいブドウ」
カリフォルニアでも、海水が冷たく、涼しい風の吹くモントレーは、ピノノワール栽培に最適な土地です。4世代続くブドウ農家の確かな土作りと、あのカレラから引き抜いたワインメーカーの最高の腕が重なり、素晴らしいピノノワールが生み出されます。
家族で4世代守り続けている3つのブドウ畑は、すべてサステイナブル認証を受けた、環境に優しい農業を続けてきた畑です。カリフォルニア・サンの恩恵と、モントレー湾から常に流れ込む、涼しい風と霧の影響で昼夜の寒暖差は広がり、ピノノワールに重要な酸と果実のバランスが保たれます。
オーナーのフランシオーニ家は、地元のワイナリーにブドウを供給する農家として、代々の信頼を築いてきました。現在はトム&ロブ・フランシオーニ兄弟がファミリー・ブランドの「ディヴァム」を世に送り出しています。
「ディヴァム」のワインメーカーには、あの「カレラ」で唯一の女性ワインメーカーとして活躍したサラ・スタイナーを抜擢し、その世界に名を馳せた技で、自慢のブドウを素晴らしいワインへと生まれ変わらせるのです。
太陽の果実とスパイス。涼しい海風の酸と骨格。ほど良いふくよかさを、キュッと引き締めてくれる酸のバランスは、スルスル飲み進められてしまう、飽きのない味です。
素晴らしい土地に、素晴らしい人が加わり産み出されるワイン、それにこの価格を付けると、これはなかなかのデイリーワインですね!
-ワインの選び方
-おすすめワイン, ピノ・ノワール, インポーターズセレクション