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初心者におすすめワイン決定版! 梅酒やチューハイ、甘いカクテル好きなら

2022年1月22日

初心者におすすめワイン決定版! 梅酒やチューハイ、甘いカクテル好きなら
 
「ワインって美味しいんだね!」そんな体験をしてワイン好きが増えることが、自分もワイン好きである筆者の願いです。
まだほとんど飲んだことがないっていうワイン初心者には、どんなワインがおすすめできるでしょう?
今回は普段飲むお酒の好みから、近しいワインをマッチングしてみました。
あなた自身が飲むもよし、親しいワイン初心者と乾杯するもよしなワインをご紹介します。
 
 
 

誰もが美味しいというワインは、ない

 
ワインは初心者にあまり優しくないお酒です。種類が多く味も多様なので、1本選んで買うという難易度がとても高いからです。
もしワインの美味しさに絶対的な尺度があれば、たとえ高くても一番美味しいワインから飲むのがおすすめです。
しかし、そんなものはありません。誰もが美味しいというワインはないんです
 
 

好みが人それぞれな理由:多様性

 
絶対美味しいワインがないというのは、専門家の評価がとても高くて何万円、何十万円もするようなワインを買って飲んでも、「ウェっ!なんだこりゃ。まっず!」と感じる人がいるということです。
きっとワインに精通している方ほど、「そりゃそうだ」と同意してくださるでしょう。
 
 
その理由の一つはワインの多様性。世界で何種類のワインが、正確に把握している人などいないでしょうが、数百万種類という桁なのは間違いない。
様々な気候や土壌のもと1000種類を優に超えるブドウが栽培され、それをいろいろな考え方を持った作り手がワインにする。
 
もしそこに画一的な基準、美味しさの定義となるワインが存在するなら、世界中のワインはそれにどれだけ似せられるかを競います。きっとこんなに多くのワインはつくられない。
美味しさの基準が作り手の数だけあるから、多様なワインが作られるんです
 
 

好みが人それぞれな理由:感じ方は変化する

 
ワインの味わいの感じ方は、経験で変ってきます
 
一つは強い刺激への慣れ。ブルゴーニュのワインを最初は「酸っぱい」と感じたり、ボルドーを「渋くて飲めない」と感じた人も、数飲むうちに自然と美味しさがわかってくる。強い刺激に慣れることで、他の魅力的な風味を感じ取れるようになるんです。
 
更にワインの味わいの複雑性も関係します
12~15%のアルコールを含む飲み物ですから、最初はそれを強く感じるでしょう。
でも「アルコールがあるものだ」ということに脳が慣れると、「赤ワインの味」「白ワインの味」をより明確に感じ取れます。
それらに慣れると、ブドウ品種の味に気づきます。
「カベルネ・ソーヴィニヨンはこんな味」という経験があれば、その経験と違う風味に注目できます。次は産地の違いでしょう。
醸造法の違い、土壌の違い、ヴィンテージの違い・・・様々な要素が複雑に絡んでワインの味わいは構成されます。
 
最初からそれらの要素を別々に感じ取れる、鋭敏なテイスターもいるでしょう。
その点で紀元前からワインを飲んできたヨーロッパの人と、両親がワイン好きでもなかった私とでは、DNAレベルでテイスティング能力は違うと思っています。
 
 
でも多くの一般ワイン飲みは、経験を積んで知識の補助も借りて、だんだんと微妙な違いも感じ取れるようになっていくもの。私もそうです。経験で感じ方が変わるのなら、当然味わいの好みも変わってきます。特に複雑な味わい、いろいろな風味を持つワインの美味しさが分かります。
そうなってくると、がぜんワインは面白くなってきます。
 
 

好みが人それぞれな理由:ワインは脳でも味わう

 
人間の味覚は、そう正確で狂いのないものではありません。
前情報・先入観に大きく左右されます。つまり「美味しそう」が「美味しい」に影響するということです。
 
何も言わず、ただ持ってこられたカツ丼。
「〇〇県の牧場でのびのびと飼育された▲▲豚のロース、一番いいところだけを、玉子やパン粉にもこだわって仕上げました」という文句に惹かれて来店し、2時間並んでようやくありつけた2500円のカツ丼。
 
 
たとえ同じものを食べたとしても、後者の方がその一杯に多くの期待をかけています。
期待値が高いほど、それを満たされたとき人は大きなも満足を得ます
 
ワインの背景や作り手の想い、その評価などを知ることで、多くの人はよりワインを深く味わうことができます。
だから「ワインは脳でも味わう」というんです。
 
 

ワイン初心者に選ぶ方が難しい

 
私が美味しいと感じるワインを、初めて飲む方が「美味しい!」と感じるとは限らない
むしろ私の好みは酸味側に偏ってますので、「酸っぱい」と言われる恐れが特大です。
 
その人のワインの好みが分かれば、美味しいと言ってもらえるワインを予算内で選ぶのは、そう難しくありません。
だからワイン愛好家の方が、おすすめのワインを選ぶのは簡単です。
 
ワインの仕事をしていると、「おすすめのワイン教えてよ」とよく言われます。
会話の流れの中で話を振ってみた、程度なのかもしれませんが、私は真面目に考えてしまって即答できないんです。
その人が買って飲んでくれるにしてもそうでなくても、その人の好みに合ったワインをおすすめしたい。
だから、「好きだったワイン、写真撮ってないの?見せてよ」とお願いして、そこから好みを推測します。
 
 
ワイン初心者は、そもそも美味しかった経験がないかも。
だから初心者のためのワインを選ぶ方が難しいんです。
 
 

お酒の好みから推測する

 
20歳になって初めて飲むお酒がワイン、という方はそんなに多くはないでしょう。
ワインって他のお酒に比べて割高なんで。
 
なので「ほかのお酒でお気に入りのある方が、ワインを試してみる」という前提で考えてみました。
他のお酒と言ってもたくさんあります。なのでまずは甘いお酒/甘くないお酒で大別します
普段飲んでいるお酒に似ているようなワインなら、より高い確率で「美味しい!」と感じてもらえるでしょう。
 
 
今回は甘いお酒が好きな方に向けて、おすすめをご紹介します
 
 
 

ハズレがあるからの2000円以下

 
今回おすすめするワインを飲んでも、「う~ん、よくわからない」「なんか美味しくない」と感じる可能性はあります。だからといって「自分はワインの味わからないんだ」と考える必要はありません。
「このワインは自分に合わなかった」「筆者(片山)のおすすめが下手くそだった」だけなのです。
その際にあまり痛くないよう、2000円以下のリーズナブルな価格帯で選びました
 
ワインの魅力は多様性。ワインの種類は膨大にあります。
あなたにピッタリのワインは必ずどこかに存在するので、くじけず違ったものにトライして頂きたいと思います。
 
 

梅酒やチューハイ、甘いカクテル好きにおすすめのワイン

 
甘いお酒の例として、梅酒やチューハイ、甘いカクテルを挙げました。
甘くないお酒に比べると、それほど飲酒量が多くない方多いんじゃないでしょうか。
 
フルーティーな甘さが親しみやすく、スッキリとした余韻のお酒が好きな方へのおすすめをご紹介します。
 
 

スペシャルティーコーヒーや100%ジュースが好きな方にお試しいただきたい

 
このワインの甘さを例えるなら、アクエリアスくらいです。
 
リースリングというブドウ品種で、その特徴は共通して柑橘系の上品な酸味があることです。
 
 
スペシャルティーコーヒーはきれいな酸味が大事にされます。100%のフルーツジュースも甘いだけでなく酸味があるから、飲んだ後さっぱりしますよね。お酒ならレモンチューハイがお好きな方は、きっと楽しんで頂けることでしょう。
 
 

果物は好きだけど酸っぱすぎるのは嫌い。 グレープフルーツそのままは気が進まないなぁという方にはこちら

 
たとえばフルーツの中でも、メロンやマンゴーみたいな、もっと熟して甘いものが好き。
梅酒ロックやカシスオレンジのようなカクテルがお好きな方に
 
 
ケルナーというのは、先ほどのリースリングから見て息子にあたる交配品種です。
酸味がやや穏やかで糖度が上がりやすいのが特徴で、このワインの甘さはポカリスエットくらいです。
 
 

酸っぱいのは嫌い!酸味がほとんどないものがいいなら、マスカットの香りに酔いしれて!

 
モスカートというのはシャインマスカットで有名なマスカットの仲間です。
 
 
ワインの香りはブドウの香りとは異なるのが通常ですが、モスカートに関してはダイレクトにワインの香りにあらわれます
スパークリングワイン、というにはちょっと炭酸の弱い、微発泡タイプの甘口ワインです。
甘さとしては缶コーヒーのジョージア・エメラルドマウンテンくらいでしょうが、酸味が低いためもっと甘めに感じます。
 
普段はチューハイなどが多くて、炭酸が入っている方が好き!という方におすすめです。
 
 

杏露酒などのフルーツリキュールやハーブティーがお好きな方におすすめ!

 
ゲヴュルツトラミネールはバラやライチのようなとっても華やかな香りをもつ品種。
 
 
辛口のワインもありますが、どちらかというと少し甘い半辛口に仕上げられることが多いのが特徴です。
このワインも甘さで言うと缶コーヒーの「微糖」くらい。しかしワインの香りが甘さを予感させるので、もっと甘く感じます。
 
フルーツ感の強く甘いリキュールを割って飲むのが好きな方、またハーブティーなどいろいろな香りに特徴がある飲み物が好きな方におすすめです。
 
 

お酒に強くないから、1本買っても飲み切れるか心配・・・そんな方に

 
ここまで白ワインか白のスパークリングワインをお勧めしてきました。
「赤ワインはないの?」と疑問に思われるかもしれませんね。実は赤ワインのタンニン・渋味と甘味の相性があまり良くないんです。
これは赤ワインを飲んだ後にバニラアイスを食べてしまった経験がある方なら、深く頷いていただけると思います。
 
なので甘口の赤ワインって多くはないのですが、その中で有名なのが「ポートワイン」です。
正確には「酒精強化ワイン」というワインの亜種みたいなもので、普通のワインよりアルコール度数が高く、20%ほどあります。
甘さとしてはコカ・コーラくらい。
 
だから保存性が高くて、1日2日で飲まないといけない、なんてことは全くありません。
3週間、1か月かけて楽しめるので、そんなにお酒に強くない方も安心です。
 
 

生粋の甘党さんにおすすめしたいのがこちら

 
こちらは甘口の中でも「デザートワイン」に分類される極甘口のワイン
デザートやチーズと一緒に飲むのが一般的で、そんなにゴクゴク飲むものじゃありません。だから容量も375mlで普通の半分。
甘さを例えるならヤクルトくらいです。
 
 
カルーアミルクみたいなまったりとしたカクテルが好きな方、いろいろなリキュールをロックで飲むのが好きって方におすすめです。
 

まずは好きそうなワインから

 
ワインって実は、甘口のものでもこんなにいろいろあるんです
売り場で見かけるワインは圧倒的に辛口が多いので、意外なんじゃないでしょうか。
 
へぇ~こんな感じで甘いワインもあるんだ。ならちょっと試してみようかな」と思っていただけたら幸いです。
友人のお酒の好みに当てはまるものがあったら、今度会う時に一緒に飲んでみてもいいでしょう。
 
 
我々販売する側は、なるべくそのワインがどんな味わいなのか、言葉でお伝えしようと工夫します。
それでも究極、ワインは飲まないとわりません。
まずは飲んでみて、それからもっと好みに合うものを探ってみてはいかがでしょうか。





※投稿に記載しているワインのヴィンテージ・価格は執筆時のものです。現在販売しているものと異なる場合があります。
購入の際は必ず商品ページにてご確認ください。




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